Windowsの小技
  (すみません XP での話です m(_ _)m    windows7 とか使ってないので・・・)

 

 

  • 天文シミュレーションソフト Stellarium

    小技というよりソフトの紹介です。
    国内で天文シミュレーションソフトとして一番売れていると思われるものに AstroArts社が販売している
    ステラナビゲータシリーズがあります。
    そして海外で人気が高いものに、日本では日立ビジネスソリューション(株)が販売しているTheSkyシリーズ
    があります。

    そして UNIX系OSでなじみ深いものとしては KStars や CelestiaStellarium がいます。
    Celestia,StellariumはWindowsに移植されましたが、Stellariumがいい感じになってきてますので
    紹介してみます。・・・

    StellariumはOpen GNU(General Public License)ライセンスですので、個人が趣味の範疇で使う
    範囲であれば、何の制約もなく自由に使えます。望遠鏡制御する機能はありますが、デフォルトで
    表示されるのはCelestronのNexStar、MeadのETX70 LX200 などです。
    国内の望遠鏡に対応させるには一苦労しそうなので、そういう方はステラナビゲータやTheSkyを
    購入しましょう
    日本語サポートしていますが、設定画面など英語表示になるものもありますので、英語が苦手な
    方はちょい覚悟がいります

    [1]ダウンロード
      http://www.stellarium.org/ から[Windows 32bit または 64bit]を選択すると’source forge’というところから
      ダウンロードできます。現バージョンは 0.14.2 です。(2016.1.08 リリース)
      Stellarium Wiki という日本語ページからダウンロードすると 古いバージョンだったりすることが
      あるので注意が必要です。

      尚、バージョン 0.12.0 から少しグラフィックスに関しての要求性能が高くなったようです
      かなり古いパソコンで使用される場合には0.12.0以前のバージョンを使用したほうがいい場合もあります
      その際には右下にある [ older releases ]から適当なバージョンを選んでみてください


    [2]インストール
     ダウンロードした stellarium-0.14.2-win○○.exe というファイルを実行しメニューに従ってください
     

    [3]環境設定
      STELLARIUM-1.GIF - 39,244BYTES
      初期画面です。マウスカーソルを左下に持って行くことでメニュー画面が出ます

      STELLARIUM-2.GIF - 47,568BYTES
      まず最初に行うのが星を見る場所の登録です。メニューの一番上のアイコンをクリック!
      虫めがねマークのところに主要都市名をローマ字で入力してください。
      Stellariumに登録されている市町村であれば右上に検索結果が表示されてきます。
        その都市名をクリックして左下にある[デフォルトとして利用する]にチェックを入れます。

      尚、緯度経度が分っていれば、手入力してもかまいません。
      例えば野々市町役場ですと 北緯:N36度31分10.94秒 東経:E136度36分35.9秒 標高30m
      都市名に野々市町と入れ 左下の[標準として設定する]ボタンにチェックして[リストに追加する]
      をクリックします。


      STELLARIUM-3.GIF - 47,012BYTES
      メニューの時計マークで「日付と時間」タブが現れます。
      コンピュータの表示している日時がデフォルトで表示されています。
      特定の日時を見たいときにはこれをクリクリしてください。

      下に並ぶアイコンはマウスカーソルが架かると内容表示しますので、それが早いです。
      ハイライト(白)になっているのが設定有効、灰色が設定無効です。


      STELLARIUM-4.GIF - 55,028BYTES
      メニュー左下のスパナアイコンをクリックすると「環境設定」画面が開きます
      「プラグイン」の中に「Satelites」とありますが ここで[開始時に実行]のチェックボタンを押して
      おくと次回起動時から人工衛星が表示されるようになります

      おっと忘れていた 拡大・縮小は [PageUp][PageDown]キーです
      矢印キーで移動です
      ほか、キーにいろいろ割り振られています。詳しくはHELPを表示させてみてください。

      終了は下のメニューバー右端の 電源マークをポチッとしてください。 or CTRL+Q

           [4] 彗星
       以前は下にあるように”ssystem.ini”ファイルを手編集するしかなく 少し難しかったですが、
       0.10.6.1のバージョンからオンラインで彗星軌道データを入手できるようになりました。
       (教えていただいたHukuさんありがとう)

       まず、事前準備としてプラグインを追加します。
       STELLARIUM-5.GIF - 25,019BYTES
       メニュー左下のスパナアイコン:設定画面[F2]をクリックし「環境設定」画面を出してください。
       その中の[プラグイン]の頁に[Solar System Editor]という項目が新しく出来ています。
       それを選択し現れた頁から 右下の[起動時に実行]にチェックを入れます。
       チェックを入れたら Stellariumを再起動します。

       再起動すると [設定]というボタンが押せるようになりますので ポチッと押して下さい。
       STELLARIUM-6.GIF - 31,267BYTES
       現れた画面で[Solar System]タブを選びます。そして一番下に
       [Import orbital elements in MPC format...]というボタンがありますので
       それを押します。

       STELLARIUM-7.GIF - 22,961BYTES
       この画面で [Comets](彗星)を対象として選択し、インターネットからダウンロードしますので
       [Download a list of objects from the internet]にチェックを入れて下さい。
       そして[Select bookmark...]という箇所で[MPC's list of observable comets]を選びます。
       そうすると上のURL欄に自動的にアドレスが入ってきます。
       最後に[Get orbital elements]ボタンを押して下さい。(上の図では隠れたため場所を少し変えて表示してあります)

       STELLARIUM-8.GIF - 23,959BYTES
       インターネットからデータをダウンロードしますので少し時間がかかるかもしれませんが、まもなく
       このような画面が現れます。
       2011年8月の今はギャラッド彗星が注目されていますのでこれを表示させることにしましょう。
       リストから[C/2009P1(Garradd)]を探しだしボタンにチェックを入れ [Add objects]を押すだけです。

STELLARIUM-9.GIF - 5,260BYTES
このように ギャラッド彗星 C/2009P1 が表示されるようになりました。      


 

       彗星はちょっと面倒です  <<以前はこのように手編集をしていました>>
       
       [Solar System Objects]ページ 
       http://www.stellarium.org/wiki/index.php/Solar_System_Objects
       に彗星リスト(Comet List)の入った”ssystem.ini”ファイルがありますが、最近のものは
       手入力で編集して 軌道要素を追加する必要があります。・・・面倒くさい

       そろそろ見頃を迎える ハートレー彗星(103P) の軌道要素は以下です。
       コピー&ペーストで追加してください。

     [103P-Hartley]
     name = 103P-Hartley
     parent = Sun
     coord_func = comet_orbit
     radius = 10
     oblateness = 0.0
     albedo = 1
     lighting = true
     halo = true
     color = 1.0,1.0,1.0
     tex_map = nomap.png
     tex_halo = star16x16.png
     orbit_Epoch = 2455470.5
     orbit_SemiMajorAxis = 3.4726656
     orbit_Eccentricity = 0.6951420
     orbit_Inclination = 13.61768
     orbit_AscendingNode = 219.76087
     orbit_ArgOfPericenter = 181.19852
     orbit_MeanAnomaly = 355.84874

[6] キーボードショートカット

詳しくは[F1]Help を見てください。
下の図に主要なショートカットを表示してみました。主に表示関係についてはこちら
環境設定画面

操作関係についてはこうなります。
時間に関して、1日進める・戻す、1週間進める・戻す など他にいっぱいありますが省略しています。
これらについては [F1]Help を参照のこと
尚、ベースとしたキーボード図は109gal.comさんから頂戴させていただいたものです。 感謝!

皆既月食−初期画面

[7] 日食と月食

これらのショートカットキーを使って「日食・月食」を表示させてみましょう。

[ F5 ]キーを押して[日付と時刻]画面を出して 2011年12月10日21時45分に合わせます。

[ F3 ]キーを押して[検索]画面を出し”月”と入力して検索します(虫めがねマーク)。

2011年12月10日の皆既月食

すると、中央に月が表示されるように画面が飛んで行きます。
[検索]画面を使わない場合はマウスで対象をクリックして選択状態にした後で [ スペース ]キー
を押すと対象が中心にくるように画面が動きます。

次に [ T ]キーを押して 対象を捕捉状態にします。

2012年5月21日の金環日食

ここで [ / ]キーを押すと 対象にズームアップします。
 注意:先ほど検索画面で”月”を探したときにキーボードは漢字変換モードになっていますので
  [ / ]キーを押すときはこのモードを解除しないと反応しません。


2012年5月21日金環日食

後は、[ L ]キーを何回か押して時間を進めたり [ K ]キーで時間を止めたり再開したり
[ J ]キーで時間を戻したりしましょう。

月食の日の様子を動画にしたらこういう感じになります。

 

日食の場合は 対象を”太陽”に変えるだけであとは同じです。


 

★☆番外編☆★  

Vine Linux 5 における[Stellarium]のインストール

 1. [ cmake ]を使いますので、[Synapticパッケージマネージャ]を使ってあらかじめ [ cmake ]をインストールしておいてください 
  2. http://www.stellarium.org/ から [for Linux(source)] をダウンロードします。
    stellarium-0.10.6.1.tar.gz (Ver 0.10.6.1の場合)
 3. 解凍します   $ tar zxvf stellarium-0.10.6.1.tar.gz [Return]  
 4. [stellarium-0.10.6.1] というディレクトリが出来るのでそこに移動します
    $ cd stellarium-0.10.6.1
 5.Build用のディレクトリを作成します
    $ mkdir -p builds/unix
 6.そのディレクトリへ移動します
    $ cd builds/unix
 7. [ cmake ]を実行します
    $ cmake ../..
 8. make を実行します
    $ make     (10分ぐらい)  
 9. ルートにチェンジします
    $ su     パスワード:********  
 10. make install します
    # make install  
 11. インストール完了しました 〃⌒ー⌒〃ゞ

 12. 端末から起動します(適宜ランチャを作成してください)
$ stellarium  


 起動しさえすれば、Windows版と動作は同じです


 補記:ubuntu Linuxであればパッケージ化されているので 
    [Synapticパッケージマネージャ]で[stellarium]を選べばインストールされます。
    ランチャーは[アプリケーション]→[教育・教養]→[Stellarium]
    と楽ちんです。
    ただ、ubuntu はWindowsから引越してきた人には良いのですが、Unixを
    触ってきた人からみると、ちょっと気持ち悪いんですね。特にルート権限が
    別になっていないところが・・・
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