2015年 6月例会報告

  

 

【 概要 】

 日 時 : 2015年 6月 14日(日)
 会 場 : 金沢市キゴ山天体観察センター
 参加者 : 17名

枕として

ゴッホもどき絵画:長
一見するとゴッホの画です。しかし、バックの空はHα線の太陽の画像です。
ゴッホの感性はひまわりのような太陽の世界を持っていたかも知れません。

【例会内容】

☆太陽の画像:長

本日の太陽の画像と太陽観測衛星の詳細なプロミネンスの動画、そして安価になった高性能のフィルターによるアマチュアの動画を紹介します。特に 23cmF11によるアマチュアの太陽動画は目を見張るような作品になっています。デイスターが発売した14万円を切るフィルターは望遠鏡の機種を選ばず 高性能です。その特徴を生かして動画にしています。5/10のシーイングとなっていますが、日本の感覚とは異なります。ウクライナ辺りの10/10はス チール写真を見ているような状態で、この5/10は日本で9/10ぐらいの感じです。

☆岡山天文博物館の装置を製作中:長

m2mからの依頼で、岡山天文博物館の太陽観察望遠鏡(旧型五藤15cm)に取り付けるHαフィルターに眼視とカメラの交換装置を作っています。単純にビ クセンのフリップミラーで変換する訳ですが、F15ですので、焦点面約φ22.5mmの太陽像になります。ATM刄ノ0.7Åフィルターの径は27mmで すので、出来る限り各部を短くせねばなりません。デイスターの外直径とフリップミラーの対角はほぼ同じで、両側に雄ネジで固定することと全体を回転させる 機構もので一工夫が必要です。ドローチューブは初期生産の後続機でバヨネットにクイックストップ付のものです。

☆携帯スマホ用撮影アダプター:長

いままでに数種類を作りましたがどれも今一つでした。観望会で来場者がスマホなどで撮影したいとの要望が多いので、交換性が容易で正確に取り付けられる物 を思案していました。ほぼ完成品としてキゴ山の星見の日に使ってみましたところ瞬間に100%でカメラに映像が入りました。現在業者からオファーが来てい ます。


☆夏の観望会:中嶋

今年も観望会が企画されています。
ほかのイベントと重ならないよう調整しています。

・7/25〜26  三方岩岳 星空と御来光の感動ツアー(指導員)月齢9.6(月没0:08)    
・8/04    カメリア・リベンジ観望会?!
・8/07    キゴ山星見の日
・8/07    手取川いきいき教室 「夏の夜空を観察しよう」
・8/21    シニア宇宙塾
・8/22    新庄2丁目「星空観望会」

ご協力よろしくお願いします。


☆「キゴ山星まつり」の件:河合

今年も 8月12日(水)に「キゴ山星まつり」が開催されます。皆さまのご協力をお願いします。
昨年から内容は大きく変わらない予定ですが、詳しいことが決まり次第お知らせします。

☆三方岩:長

いつもと同じです。7月26日00時に出発します。集合は、白山白川郷ホワイトロード(旧 白山スーパー林道)ゲート手前の白山林道石川管理事務所の駐車場です。車は5台までとしています。また深夜の入山ですので安全管理のために人数を知らせね ばなりません。参加者を募集しています。

☆満天星合宿にて:平田(長代読紹介)

プラネタリウムでの撮影会では楽しく撮影させていただきました。それと桶作さんに8mmの魚眼レンズをお借りして撮影しました。なんとプラネタリウムでは 魚眼レンズで木星の大赤斑が撮影できました。夜間は曇天で諦めていたのですが、数名の方々が輪島の方へ行かれたら晴れてきました。長さんの赤道儀に私の 10cmF5を載せて、M4、M13,M51を撮影しました。カメラはKissX5です。

☆満天星合宿:牧野

満天星合宿に撮影しました。
コンパクトデジカメによる固定撮影にて星野写真を撮影しました。
一眼デジカメに比べてノイズが多いですし、画面下部の濃度ムラも気になります。
RAW出力もできので今度テストしようと思います。

データ:DMC-LX5、35mm版換算24o、F2.0、15秒、ISO1600、JPG保存、GIMPでトーン調整
画像はここに置いてあります(縮小しています)。


☆満天星合宿と自宅近辺遠征:日尾

満天星合宿では天候が悪かったため、晴れている場所を求め輪島市の千枚田付近に移動して撮影しました。撮影した対象はラブジョイ彗星、いるか座、コートハンガー星団などです。
その後、満天星に戻って  いて座の新星、ISSを撮影しました。

自宅から割合近く、南の空の暗そうな場所を探して林道犀鶴線をロケハンしてきました。
鶴来方面から登り奥獅子吼の入り口付近にて撮影してみました。
撮影したのは さそり座、バン ビの横顔などです。

最近、ISSやイリジウムフレアを撮影してGIFアニメにするのにはまっています。
アルバムにもアップしていますのでご覧ください。


☆月(上弦)・木星・土星の撮影 :河合

5月26日(火)の夕方に月(上弦)、木星、土星と順番に撮影しました。
機材はキャノンの天体用カメラ EOS60Daです(新古品で購入しました)。
これを口径115mmの屈折望遠鏡に 取付け、月は直焦点、惑星は拡大撮影になります。

このカメラで星空写真を撮りたいのですが、なかなか良い夜空に恵まれません。
月と惑星が一番撮りになってしまいました。
普 通のカメラで撮った木星とEOS60Daで撮った木星を見比べてみると後者の方が赤系を強く映し撮ります。この日はシーイングが良く、満足のいく写真が撮 れました。


☆望遠鏡のセッティングをスピードアップするプロジェクト 2題:岡本

1:移動観測における赤道儀(高橋製90S)のセッティングは極軸望遠鏡を使って行いますが、しゃがみこんで北極星を導入するのはなかなかめんどうなことです。そこ で、極軸望遠鏡の接眼部にグリーンレーザー装置をあてがい北極星に向かって照射すれば、ひとまずは4°ほどの極軸望遠鏡の視野内に北極星が導入できるのではない かと考えました。試しに行ってみたところ、これは正解でした。次にカメラ用のアングルファインダーを極軸望遠鏡の接眼鏡側のキャップに(ちょっと工夫して)取り付け、iPhone かiPadのPolarAlignというアプリで北極星の時角を確認して微調整すれば、全くしゃがみこむことなしに設定が終了します。腰の痛い方お試しく ださい。

2:笠井トレーディングのファインダー用の支持脚に2本の調整用ネジと1本の押すスプリングでファインダーを支え、主望遠鏡との光軸を合わせるものがあり ました。この2本の調整ネジで合わせるスタイルは非常に楽で気に入ってました。で、同じことが普通の支持脚でできないものかといつも考えていたのですが、 ふと百均で売っているヘアーゴムバンドが使えるのではないかと思いつきました。3本の調整ネジのうち2本にファインダーをひっぱり付けるようにヘアーゴム バンドをかけるのです。残った1本の調整ネジは緩めて遊ばせます。笠井の支持脚ではスプリングでファインダーを2本の調整ネジに押し付けていますが、私の 方式は2本の調整ネジにひっぱりつけることになります。しかし、力の働く方向は同一なので、笠井の製品と同じ効果が得られます。ただ調整が終わったら3本 目のネジもしっかりしめたほうがいいでしょう。3本ではなかなか合わせづらいという不器用な私のようなひとにはおすすめです。


☆新兵器の部品作成:岩瀬

シュミカセ用のフード、ヒーター、筒内換気ファンを自作しました。メインヒータは12V電源とし、サブヒータと筒内換気ファンはモバイルバッテ リー(5V)で動作するようにしました。オフアキ構築のためにパーツの組み合わせを試行錯誤して設計図を描いています。

☆新兵器の撮影報告:岩瀬

今まで、銀河や星雲ばかり撮影してきたのですが、2000mmの拡大ができるので月や惑星も撮影してみました。惑星(木星と土星)に至っては、 30年ぶりの撮影で1985年に撮影した写真と比べてみました。星雲の撮影では星が流れてしまいました。さすがに200mmのガイド鏡でのオー トガイドでは無理があるようで、オフアキ導入予定です。やはり大きく拡大しての星雲は、やはり圧巻です!

☆ビデオレター(石原さん):岩瀬

京都に引っ越しされた石原さんからビデオレターを預かってきたので紹介します。出撃したくてウズウズしているようでした。

☆白峰某所での成果:越野

4月18日に一人で白峰某所へ(下の駐車場まで)行ってきました。M104、M51、しし座三つ子銀河等々が撮影できましたが、PCで見るとあまり出来は良く なかったです。
次に出撃した5月13日は、夜空の状態も良く、夜露も降りてこなかったので、新田さん共々深夜3時頃まで夢中になって撮影してしまいました。この日の一番の成果は 天の川がよく 写っていたことです。
…まぁまぁ かな?これからも皆さんのノウハウをたくさんいただき、良い写真を撮っていきたいと思います。

☆観測地:樋口
   ==原稿未入稿==


☆オートガイダーテスト2:米林

我が家の望遠鏡は1980年代の古い物で、今時のオートガイダーは使えません。
先回のテストでは適当なガイド星を使うことで ±1ピクセル内にてガイドできることがわかりま したので、今回は実際に長焦点によるM57の撮影テストを行ってみました。
望遠鏡のスペックはD=150mm FL=1500mmです。これに EOS 6Dを取付け、光害カットフィルタ(LPS-P2)を使い、ISO3200 5分、10分の露出です。

24時間スーパーが出来て生活が便利になったもの の、その店の照明具合が日によって多少違うようでもあり、撮影した結果が微妙に違っていて、どう撮影したらいいかがまだ良くわかりません。データーを取る ためにもう少し試写を繰り返す必要があるようです。今のところ 5分くらいが適正露出のように思えます。強拡大で撮影画像を見るとわずかにエラーがわかる程度なので実用上ガイドの問題はないのですが、修正結果を見ると 部分的にガイド星が暴 れる箇所がありました。赤道儀に手を入れるのは大変なので、次回は少し極軸を追い込んでから撮影してみようと思います。極軸は何年か前に結構追い込んだの ですが、誤差 が悪さをしているのかもしれません。


☆満天星:桶作

第1部:プラネ撮影会
ほぼ予定した時刻に到着し、小倉さん、柳瀬さん、自分の三人で撮影準備を始めました。そうしてる間に中嶋さん、柏さんが加わり プラネタリウムでの撮影会が開始しました。その後、途中参加メンバーも加わり撮影会は賑やかに進行します。
日本にいながら南天の天の川や木星の拡大投影(木星の自転)に日周運動を投影していただき、星のみ、星座絵と合わせてと いった風なもの撮影しました。カメラを配置したまま、結露や寒さにも関係なく、追尾も必要なしといった自由自在に投影される星空を撮影でき、天体撮影の学 習としては恰好の教材ではないかと思いました。

第2部
先 陣隊はデッキで準備されていたのですが、 夕食会を終えた時点での満天星の天候は雲が多く満足な撮影が出来そうにありませんでした。そこで、GPVの予報を見て天候が大丈夫そうな輪島方面へ再遠征 行するメンバーを募りました。結局、宇佐見号(宇佐見、日尾、柏)、桶作号(桶作、米林、柳瀬)と2台の車を出し計6名のメンバーにて輪島の千枚田に向か いました。
現地に向かう道中、車中から木星やらいろいろな星が見えてはしゃいでいる人がいました。
現地 は、駐車場のLED照明が明るかったです。駐車場から棚田のほうへ降りる階段があり、そこを降りるとそれなりに暗い感じでした。(トイレや自販機があるので、女性を含めた星 野写真の撮影地としてはいい感じです)。棚田にはところどころに休憩場所がありそこを使って撮影しました。
到着するとすぐに西側から雲が広がってきて 一時もう帰ろうかという話がでましたが、風があるから少し様子をみようと待ったところ、雲が流れ去り良い空になりました。
ISSの情報をチェックしたところ 2:26に可視パスがあることが分かりましたので、みんなでそれを撮影してから撤収しました。

今 回のテーマは、サムヤン8mm(F3.5)のテストだったので、プラネでの撮影と千枚田にて登る天の川をインターバル撮影しました。結果は大変満足できる ものです。一部、結露でボケてしまいましたが天然のソフトフィルタでコレも味があります。柳瀬さんの赤道儀追尾のテストができなかったのはちょっと残念で した。

☆満天星合宿:柏

満天星合宿の成果として、プラネタリウム撮影の写真と、
合宿所が曇っていたため輪島の千枚田に移動して撮影した、北天の日周運動、ISSなどの写真を発表しました。


☆金沢ケーブルTV出演依頼:キゴ山

6月10日に「キゴ山天体観察センター」により施設の紹介と、観望会に協力している金沢星の会を紹介するコーナーの出演依頼があり、お 受けすることになりました。12日(金)夕方打合せ、施設の紹介に1人、金沢星の会の紹介に1人出演することになりました。星の会での紹介内容は、会の紹 介と石川県内で見られ、期待される天文現象「ベスト5」と今後の意気込み等についてです例会時に説明したとうりですが、出演者は事務局長の長さんに決定し ました。6月22日(月)PM5:30番組スタート、(生放送)PM5:40分「いまどきベスト5」スタート、PM6:00頃終了予定


☆キゴ山天体観察センターと委託契約結ぶ:中嶋

キゴ山天体観察センターと業務委託契約を今年度も結びました。
契約書は共有アルバムの会員限定のページにアップします。
星見の日などのお手伝いをよろしくお願いします。

なお、お手伝いしていただけそうな方を昨年の実績などを鑑みて
ボランティア保険に申し込んでおきました。費用は委託費から賄います。

☆シニア宇宙塾:中嶋

次回は 6月19日です。今期のシニア宇宙塾は「天体写真の撮影」を題目にして行っています。
「シニア宇宙塾」は第三金曜日の19:30 〜20:30に開講されます。
実は「金曜日は星見の日」と時間的に重なっています。

講義の実践篇にて撮影実習を行うときには指導のお手伝いをお願いすることになるかもしれません。
そのときには負担が大きくなると思いますがよろしくお願いします。

★次回の例会  7月12日 13時より

キゴ山天体観察センター三階カルチャールームにて



 

2015. 6.20 


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