2014年 9月例会報告 |
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【 概 要 】
日 時:2014年9月14日(日) 場 所:キゴ山天体観察センター3Fカルチャールーム 参加者:23名 早朝にISSの月面通過があり、その観測がてら新潟より小倉さんが出席されました。 また、富山より溝口さん、兵庫に単身赴任中の石原さんがやって来られ賑やかな会になりました 【 例会内容 】 ☆ハーシェルプリズムについて:長 このところ太陽撮影をする人たちが増えてきました。 これは太陽黒点に大きなものが出てくるようになったことや、Hα望遠鏡の普及によるところが多いです。 今年は、夜間の天候も良くありませんので、昼間の撮影が増えていることも関連しているようです。 さて、雑誌などにプリズムの表面反射を利用して、太陽熱を外部に排出するいわゆるサンプリズムを紹介する記事が見られるようになりました。ところが、どれ もそれをハーシェルプリズムとして紹介しています。その事について多くの問い合わせが私のところに全国から入ってきています。 専門家の方からも問い合わせがあることから 名称について混乱が生じているようです。 そのため、本やネットなどを合わせて実態を調べることにしました。 現在、この構造の天頂プリズムは安全性の問題があることから日本では生産されていません。 輸入販売店にて売られているだけなのですが、そこを参照した人に太陽用の天頂プリズムをハーシェルプリズムと誤認していることが多いことが分かりました。 答えから言いますと、楔型プリズムが使われているものをハーシェルプリズムと言い、区別しています。 雑誌などでサンプリズムとして紹介されている多くのものはサン・ダイヤゴナル・プリズムと言い、ハーシェルプリズムとは別のものです。 ☆飛騨天文台に行ってきました:長 先日、仕事で岐阜に行く用事があり、せっかくなので飛騨天文台に顔をだしてきました。 太陽磁場活動望遠鏡(SMART)が完成してから随分経ちます。 計画段階でメーカー側として携わっていたのですが、完成した姿をまだ見たことがありませんでした。 訪問について問い合わせするとこころよく了解の返事をいただき、ついでに垂直分光器用と水平分光器用の補償光学系 (AO) が導入されてからのドームレス太陽望遠鏡 (DST)の現状を見学したいと要望したところOKを頂けました。 早朝に出掛けて、挨拶もそこそこにSMARTの観測室でのSDO衛星との画像比較を拝見し、そん色の無い映像を見せて頂きました。現在では、時間分解能を 犠牲にしてスタック画像を使っているそうです。SMARTのタワーにも昇り、タワーの歪みについて会談してきました。65cm屈折望遠鏡の台座の見学、 DSTの点検用リフトで蓋も触ってきました。今月の雑誌に紹介されているスペクトロヘリオグラフのプリズムは既に外されていました。カルシウム線による彩 層の上部画像が素晴らしかったです。 ☆キゴ山の応援について:中嶋 今月27日(土)から 28日(日)にかけてキゴ山天体観察センターにて「第2回親子でスターウォッチング」が開催されます。募集人員は親子15組です。 詳細については→のリンクを参照してください 「第2回親子でスターウォッチング」 各親子に一台の望遠鏡を割り当て自由に星を見てもらう内容になっています。 全部で15台の望遠鏡が観察デッキに並びますが、職員(3名)だけでは対応しきれないおそれがありますので星の会に応援要請がきています。 内容的には、「天体望遠鏡組み立て講習(15:30 〜 17:30)」と 「天体観望(1)(20:00 〜 21:00)」のふたコマです。各コマ2名は応援していただきたいという要請です。 その後「天体観望(2)(22:00 〜 )」、「天体観望(3)(3:00 〜 4:00)」と天体観望は2コマありますが、深夜にもなりますので星の会への応援要請はいたしませんが手伝っていただけると助かりますというニュアンスです。 「カメリアまつり」と時間が重なりますのでお手伝いくださる方はご注意ください。 今のところ「天体望遠鏡組み立て講習」は桶作さん、日尾さんの2名、「天体観望(1)」は桶作さん、新田さんの2名に手伝ってもらえる予定です。 ☆三光さん:福久 寺町の諏訪神社にて旧暦7月26日夜半に下弦の月出を拝む月読命(つきよみのみこと)神事である三光さんがあります。卯辰山の稜線から昇る月が三度の光が 立ちのぼるように見える現象です。境内では盆踊りも行われます。神社裏庭から月の出を見るのですが、それほど幅がありません。おまけにマスコミが取材にき てしまって狭い。北國新聞には、15年ぶりに月の光が三つになったと紹介されていますが、あれはインチキです。本来は月の形状と稜線が一致するように昇る ときに光が三つに分かれるものです。各地の諏訪神社にこの神事が残っています。また、手作りの灯として、約100個のあんどんが点灯されます。光が弱いの ですが風情を楽しめます。 ※寺町5丁目諏訪神社 ※写真は、昼間の景色と合成してみました。明らかに月が登り切っています。 ☆秋の合宿:中嶋 MLにて案内していますように来る10月25日(土)に満天星にて合宿を行うことにしました。 場所:石川県柳田星の観察館「満天星」 宿泊費:約4,000円 その他:食事、飲み物は持参ということにしておきますが、希望、質問などありましたら、中嶋までお知らせ下さい。 夜間は寒くなりますので防寒対策をお忘れなく。 結露の準備もお忘れなく。 懐中電灯もお忘れなく。 ☆20141008皆既月食:米林 10月8日(水)18時14.5分より始まる月食ですが、皆さんの中に経過撮影を行おうとお考えの方が居られると思います。皆既食最大は19時54.9分 ですので、撮影開始を食の始まる4分前からだとすると3時間30分となり12600秒あります。タイムスパンを撮影枚数で単純に割ると困る場合もありま す。それは、撮影する機材の口径比で撮影速度とタイムスパンが合わなくなることです。例えば10秒毎に撮影する計画を立てたとしましょう。このとき、 F16でISO−200では、皆既中の適正撮影速度が15秒にもなり破綻します。 注意点はそれだけではなく地球の自転軸経度(日周運動)に対して、月は約5度の傾きを持っています。構図を調整しておかねば画角に対して、傾いた作品になります。 最後に撮影する方法にも固定撮影、恒星時追尾撮影、月モード追尾撮影で、地球の影の表し方が変わってきます。 補記:後日MLにて米林さんより例会にて説明した月の軌道傾きにつき正確でなかった由の申告がありました。 上記の傾きに関する記述はその申告を受け 長さんにより説明を変更されものです。 KeyWord:黄道(太陽の通り道)赤道に対し23.4度傾斜 ,白道(月の通り道)黄道に対し5度傾斜 ☆ISS月面通過:小倉・中嶋・新田・日尾 小倉: カメラの視野に入ったISSは36コマ、月面通過は11コマ、潜入タイムは04h00m36s(確度0.5s)でした。 月面潜入は「きたー〜」の声から約12秒後でした。 中嶋: スチール写真を閲覧紹介されました。1/800で狙ったのですが皆の声につられてシャッターを押してしまい連写に失敗してしまいました。 新田: 全体的露出オーバーで、月面上のISSはよく確認出来ませんでした。 日尾: セレストロンのカメラアダプタを購入して、直焦点撮影に初めてチャレンジしました。カメラの動画モードで撮影したのですが、シャッター速度の関係で、ISSが伸びた映像になっています。 注:みなさんの画像等はアルバムを参照のこと ※富山県天文学会の深島さんの画像情報:ISSの月面通過を結局七尾の海岸沿いで写してきました。いつもだと、1/1600秒でissは止まるのですが、今回issとの距離が444kmのためブレてしまいました。もう1〜2段早くする必要がありそうです。月とissの色の違いが分かります。 ☆夏の成果:石原 MLでも紹介しました作品です。IC1396とガーネットにジャック彗星、白鳥座γ付近、二重星団&ハート星雲&胎児星雲の三つですが、ガイドが少しでも 甘いと隅で星像が乱れます。それが全面でなく一部だけが乱れる状態です。考えられる中で、望遠レンズの自重でずれている可能性が大きい気がします。A4ぐ らいのプリントでは、まったく問題無いですが、とにかくガイドがシビアなのは間違いないと思います。手軽に広範囲が撮れるところに魅力があり望遠レンズに はまりました。 ☆西山でのタイムラプス動画について:米林 比較明合成ソフトのSiriusCompを使用して動画作成していました。サムヤン 14mm/F2.8を使っているのですが、動画にすると星像がシャープでなく、画質が落ちてしまいます。Photoshopで動画が作れると言うことで試 てみると大変シャープに再現するとこが出来ました。 ☆自己紹介:柏 このたび星の会に参加させていただきました。色々なイベントに既にお邪魔させていただいていますが、これからもお声を掛けていただきたいです。カメラの購入も検討しています。 ☆金大天文講座 金大講座の後期が決まりました。 10月14日(火)、27日(月) 11月11日(火) 12月1日(月)、15日(月) ※問い合わせ先:金沢大学学校教育学類附属教育実践支援センター ☆2016年度流星会議について:溝口 2010年に富山市にて流星会議を行ったばかりなのですが、早くも北陸での流星会議開催の打診がきています。石川県ではしばらく行っていませんのでどうでしょうか?(19年ぶり?) 参考) 1987年 百万石流星会議(金沢市) 1996年 きときと流星会議(氷見市) 2004年 氷見流星会議(氷見市) 2010年 富山流星会議(富山市) ★次回の例会 10/12(日)13時より キゴ山天体観察センター3Fカルチャールーム |
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