2018年 3月 定例会 報告

  

 

 日 時 :2018年3月11日(日)
 会 場 :野々市市情報交流館カメリア302号室
 出席者 :  17名

  雪もほとんど溶けてなんとなく春が近くなった感じがするようになりました。
冬季例会も最後になり、次回からはキゴ山にて行うことになります。
話題の人である西條さんの新作発表の前振りもあり、出席者も少し増えました。

【例会内容】

☆既に入っている今年度の観望会予定ほか:長

 ※野々市市情報交流館カメリア主催 
 ・ 5月26日(土) 春の星空観望会 月齢10.6 観望対象:月、木星、金星

 ・ 7月31日(火) または 8月6日(月)、8月7日(火)のいずれかに 夏の星空観望会
   7/31 月齢18 火星大接近(高度9〜16.5°視直径24.3秒) 金星・木星・土星観望  
   8/6,7 月齢24,25 同上 (火星視直径24.2秒)

   補足:7/31は野々市市の他の行事とブッキングするおそれがある。
       八月の第一週目も花火大会ほかの行事とブッキングする可能性がある。
       このことにより夏の星空観望会は 8月6,7日を中心にして調整中です。


 ※吉野オートキャンプ場主催
 ・8月18日(土) 月齢6.7 火星(高度16〜25°視直径23秒)、金星、木星、土星観望

 ◆富山県天文学会関係: 中嶋

 ・8月18日(土) おとぎの森観望会
 ・7月 1日(日) 富山県天文学会例会内にて機材等のオークション
 ・10月7〜8日 馬場島宿泊研修会 \4,500円程度


☆吉野オートキャンプ場2018企画:長

本年度における吉野オートキャンプ場の観望会は8月18日(土)実施で決定しました。
今回は協力者数を制限しない方向です。
うたい文句を『使い方を教えます』として、望遠鏡を持っていられるお客様には持参していただき、星の会会員が付き添ってお客様の望遠鏡で星を見ていただくよう企画しました。

そのための指導用パンフを今、作っているところです。
内容は、望遠鏡に関する歴史は除いて、ガリレオの望遠鏡を例として おもちゃのような望遠鏡でも観察に使えることを話してから、実際の望遠鏡の構造を解説し、取扱いを指導します。
最後には、簡単な赤道儀の作り方(模式図)を紹介します。


☆木星、火星、月の撮影:岩瀬

3/11未明は、久しぶりのシーイングの良い空でした。
朝方には、木星、火星、土星が勢ぞろいする時期になってきました。
シュミカセ20cmで惑星と月を撮像しました。


☆CP+2018に行ってきました:米林 (長文注意)

今年も3/1〜3/4の間、パシフィコ横浜でCP+2018展示会が行われました。
入場料は\1,500ですが事前登録をしておくと何回でも無料で入場できます。
会場では別の部屋で中古カメラの販売会といろいろなメーカーのワゴンセールをやっていました。
これもまた楽しみの一つです。

前回行ったときはNikonのD5とD500が目玉でしたが、今回は何かとSonyが目立っていたように感じました。2011年のEマウントの発表とそれに関する全ての情報開示と超高感度デジカメ&フルサイズミラーレスと時代の先端を走った結果でしょうか?とにかく元気でした。
昨年度は業績で苦戦したNikonでしたが今はD850が好調と言うことでNikonファンの私としてはうれしい限りです。
CANONはCP+直前に発表したミラーレスの現物を見ようと長蛇の列が出来ていました。

出品された製品やインプレはカメラ雑誌やYoutubeに載るでしょうから、そういうメジャーなものはおいといて、変わった物や天体写真に使えそうなものに絞って報告します。
ニッチな需要の製品ではありますがここでも中国・韓国・台湾の製品がかなり台頭している印象を受けました。

【Samyang(サムヤン 韓国)ケンコー・トキナー扱い】
マニュアルゆえに以前から安価ながら良像を出すレンズメーカーとして夜景写真、都市星景色、星景写真を撮影する人に人気のあったSamyangですが、昨今のカメラの高解像度化に合わせて、先般発売されたXP14mmF2.4はMTF曲線を見てもすさまじく高性能で、実際に使っている方の話を聞くことができ開放でも周辺のコマ収差がNikonやSIGMAの同等レンズより良好で歪曲収差も旧モデルに比べてかなり補正されているとの事でした。

【Laowa(ラオワ 中国?)サイトロンジャパン扱い】
ここのブースに来て最初にびっくりしたのがLaowa 24mm F14 PROBEという水中接写用レンズ。
水槽に泳ぐ水槽の底の小石のアップを見せていました。最大撮影倍率は2倍だそうです。

次のびっくりが9mmF2.8 Zero-Dという収差を極限まで少なくしたレンズでセミナーでは開放で撮影した星景写真を見せてもらいましたが、見事に四隅まで点。
さらにうれしいのが、このレンズAPS-C用ですがフードを外せば49mmのフィルターがつけられます。
超広角でフィルターに悩んでいた人には朗報だと思います。対応マウントが少ないのが残念です

最後のびっくりが105mmF2 Bokeh Dreamerという風景やポートレートに使えそうなこのレンズは、その名の通り絞りとは別に自由なボケ味を作って楽しめるレンズです。
天体写真には使わないでしょうがカメラにはF値の絞りリングで動かす絞りとT値のリングで動かす「アポダイゼーションフィルター」がレンズ内に組み込まれ自由にボケ味をコントロールして楽しむことが出来ます。もちろん国産にも同様のレンズはありますが像を見ながらT値リングをまわして写る画像を見ていると結構面白いです。
ブースにはレンズ設計者がきておりベンディングについていろいろと興味深い話が聞けました。

【天文用干渉フィルター STC(台湾勝勢テクノロジー 台湾)よしみカメラ扱い】
蒸着技術にはかなりの技術を持っているようなアナウンスをしている会社で2010年設立と会社自体は若いですが天文用として公害低減用とバンパスフィルターを展示、実際に透過波長分光器でのデモはOVとHαを同時に98%以上の透過率で通すAstroDuoナローバンドフィルターは驚きでした。
実際にNikonのD800(非改造)に付けて台北市内で撮影した網状星雲と白鳥座のHα領域、ミルクポット星雲には「何で非改造でこんなに写るんや〜?」とびっくりでした。
OVのように青い光りは大気に吸収されやすく見にくく写りにくいためナローバンドフィルターで対応するのですが、このようなフィルターの使い方によっては効率よく撮影が出来るかもしれません。
取り扱いは「よしみカメラ」でここはここで面白いものがあります。
STC社自体もHPに日本語にしたものを追加したと言っていましたので両社合わせてご覧ください。
よしみカメラ:http://www443c.com
STC社:http://www.stcoptics.com

【その他】
ケンコー・トキナーから14mmクラスの超広角レンズ(いわゆる出目金レンズ)の全面につけるフィルターホルダーとフィルターを5月頃発売目処で開発中。Samyangの14mmf2.8クラスはカバーしそうだがNikonの14〜24mmにケラレなく対応するフィルターが作れるかが現段階で微妙だとか。
Nikonの14〜24mm用にKANIのフィルターはありますがフィルター自身が170mm*150mmと大きくフィルターだけで1枚約3万円、ホルダーまで一式そろえるとかなりの金額になりよほどの決心がないと手が出せませんので、ぜひとも使えるものが出てきてほしいですね。
そうなればちゃっちゃら隊の方々の写真の表現に巾が出るに間違いないと思います。
アドビから新しくなったライトルームの機能説明とプロカメラマンによるフォトショップとの連携した使い方のデモンストレーションが面白く参考になりました。会場限定の解説書ももらってきました。
カメラ用品カタログは今じゃカメラ店でも購入・取り寄せが出来なくなってしまいましたのでこのときとばかり5冊ほど仕入れてきました。必要に応じて差し上げたいと思います。

というわけで締りのない長文になってしまいすみません。
レベルはともかく星景写真を通して星の写真を撮影する敷居が低くなっ他ことを感じますしそれによって今までCP+のような展示会に出店することも無いため目にすることのなかった海外のいろいろ変わったものを沢山見ることが出来てたのはある意味で収穫がありましたが、同時に「MADE IN JAPAN」は今後どうなっていくんだろうと心配が前回以上に助長されたCP+でもありました。
文中にかなり専門用語や難解な言葉がでてきますが全て解説しているとものすごい文量になりますので説明は割愛します。後日長さんに質問・解説をしてもらってください。
次回のターゲットはCP+2020です。オリンピックイヤーに各社かなりの新製品を出してくるようのはCP+の定説ですし地元東京でと言うことで必然的に期待は高まります。再来年頑張って行きます!

おまけ:一度は載ってみたかったグランクラスに乗って帰ってきました。
かなり高額な席ですが、あまりの快適さに癖になりそうです。(でもこれっきりにしておきますけど(笑))


☆富山県天文学会との交流について:中嶋

富山県天文学会の人達と交流をしようという話が持ち上がりました。
お互いのイベントに出席したり、宿泊観望会などに参加して交流を深めることにします。
イベントのスケジュールなどを知らせていきますので、参加して交流の機会を増やしましょう。

☆撮影画披露:中嶋

 ・イリジウムフレア: 3月2日(金) 夕方のイリジウムフレアは−8等という予報でしたので狙ってました。
当日は月齢14でしたが、月の明るさがそれほど影響しない時刻でした。
プロキオンとシリウスの間に予報通り光ったのを写すことができました。

 ・ISS月面通過: 3月7日(水) 2時05分過ぎにISS(国際宇宙ステーション)が月面を通過するのを撮影しようと、富来の増穗浦へ行ってきました。
予報線が少しずれたので、道脇の空き地で狙いましたが、当夜は−4℃まで冷え込んで、望遠鏡など霜が降りました。
ISSには光が当たっていないとのことなので、予報時刻に合わせて連写したら3コマ写りました。


☆スマホで月面撮影成功:干場

二回目のチャレンジでスマホでの撮影に成功しました。
 接続にはビクセンのスマートフォン用カメラアダプターを使いまいた。
 皆様からのアドバイスを受けて改善したことは、
 1,事前に日中に地上の景色を撮影しピント合わせの練習をする。
 2,アダプターにスマホを接続するときに、スマホのカバーをはずす。
 3.天頂プリズムを使い、楽な姿勢で撮影する。  以上です。
 写真は何人かにスマホと一緒に見て頂きましたが、簡単に撮影できる
 ものなら自分もやってみたいという方々が何人もいました。


☆4月号で掲載されました!:西條

以前から告知していた星ナビ掲載の件ですが、4月号で掲載されました!8ページで特集記事になっています。
表紙まで採用していただけました。
今回は文面も私が書いています。
金沢星の会の紹介も文中とプロフィールに入れてもらってます。
ちなみに雪に埋まっている撮影風景の写真は急遽必要になり家の庭で撮影したものです。この時ばかりは豪雪が降ってよかったと思いました(笑)
「呑み星食い月す」のコーナーに会長が紹介したお酒も紹介されていて共演できました。そこで星ナビ掲載まで至った簡単な経緯が書かれています。
これでスキー雑誌と天文雑誌の両方に出れたのでひとまず目標達成です。
今海外とやり取りしていて(海外の件は例会で未報告)、まだ他に載る可能性はあります。その時はまた報告します。
次また新しいことを考えていきたいと思います!
今までのものと新作として見せたものはまた共有フォルダにアップします。
星景写真フォルダが無いので星野写真ですかね。

★次回の例会

 4月 8日 13時〜
  金沢市キゴ山ふれあい研修センター・天文学習棟



 


 

2018.3.16


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