例会報告 2013年 11月

  

 

【 概要 】

 日 時 :2013年11月10日(日)
 会 場 :石川県柳田星の監察館「満天星」
 出席者 :17名


【例会内容】

☆ウガンダでの日食観察:宇佐美

この11月3日にアフリカ東部にあるウガンダまで皆既日食を観察に行きました。東にケニア、南にタンザニア、西にコンゴ・・・と言えばだいたいの位置が分かるでしょうか。
この日食は皆既帯が細く、日食の始まる大西洋上でこそ金環日食ですが、ギニア湾からアフリカ大陸に上陸する頃には皆既日食となるいわばハイブリッド日食(金環皆既日食)です。ウガンダでは17秒の皆既日食が見られました。部分食の頃には雲が多く通過していまし たが皆既に近づくにしたがって徐々に晴れ間が多くなり、第二接触時点ではほとんど雲は影響しなくなりました。皆既が始まると赤い彩層のリングが取り巻くようになりました。月と太陽の見かけの大きさがほぼ同じ皆既日食でしたので、皆既中も周囲のプロミネンスが 良く見えます。プロミネンスとコロナが同時に広がっていますので それほど周辺は暗くなりませんでした。


☆仙台市天文台画像紹介:長

五藤光学の長谷川さんより仙台の口径1.3m反射式望遠鏡(愛称:ひとみ)による画像データを頂いていますので、紹介します。これはテスト撮影中のもので冷却 CCDカメラでおこなっています。中には小型望遠鏡や星野の画像も分類しておさめられているDVDです。

参考: 仙台市天文 台

☆ラブ女医:長

昨日9日早朝にLovejoy. Comet C/2013 R1 を野々市の自宅にて撮影してみました。望遠鏡はケンコーSE120(F5)にL41フィルタを入れてEOS kiss X5にて1コマ60秒の撮影です。これ以上の露出では街灯と霞のの影響を受ける厳しい条件です。L41の効果もあって青ハロは抑えられています。画像は彗星のコマで位置合 わせして合成しましたが、恒星のつながりが不規則になっています。後ほど恒星を線上に合わせなおします。SC-48フィルタは未だ届いてません。


☆ラヴジョイ彗星:宇佐美

満天星の15cm屈折にて9日に撮影したラヴジョイ彗星です。コマの中に突起が見られます。ただし、画像のノイズが多くていまひとつな画像になりました。彗星の位置が変わっていくのは60cmのほうで土川 さんが撮影されているので、それに伴って移動しています。


☆AF-BORG改造(2013.11.10):沖

米林さんよりボーグをオートフォーカス(AF)化することが出来るとお聴きして、ニコン1.6倍テレコンバーターTC-16Aを購入し改造してみました。 TC-16Aは、一個9,000円で売っています。方法は二通りあります。
 (1). バイパス回路を設ける
 (2). 外部に銅薄板でジャンパーする改造
(1) は穴あけ加工などの時に内部の小さなバネなどを紛失する可能性が高く、リスクが大きいように思われますので、(2) のジャンパー改造を行いました。簡単に言えば、1本のピン接点をカメラに接触しないように 絶縁し、そこからの信号を銅薄板で別の場所へジャンパーする方法です。改造して気づいたことにカメラ本体にAF機構が付いている物でなければなかっ たのです。カメラを新たに購入せねばならないのですが、とりあえず機構のついているカメラをお借りして動作確認しました。オートフォーカス機能が働くようになったのですが、撮 影は先になります。
 
参考:
☆昨日の動画:米林

満天星に到着してすぐ撮影した動画です。サムヤンレンズ14mm(F2.8)を使ってタイムラプスにしました。オートカラーバランスで30秒の露出を二時間弱行ってい ます。動画は15秒ですので、ほとんど見えない星々も雲の動きの中に見えるようになります。このレンズはコストパフォーマンスでは評判の良い物です。周辺の 像はなかなか良いですが、開放では個体に周辺減光が著しくあり目立ちます。しかし、周辺減光を考えてもお買い得です。29,800円で売られているのですが、近頃では 3,900円〜になっているのが多くなっていますので、必要な方は早めに手にいれた方がいいと思います。Amazonでは40,000円になっています。定価は 71,484円


☆エネループカイロ:米林

満天星に来るまでに穴水の100万ボルトに寄りました。SANYOブランド現品を販売一個500円で売っていました。電池付きなので、定価3,980円から考えると 電池を買うよりもお買い得です。


☆白峰で某所での成果:岩瀬

今年5〜6回出向いて気の赴くままに撮影したものです。ケフェウス座のガーネットスター周辺のガス雲や色々な銀河、面白そうなものは一通り撮影しました。


☆3D:室石

国立天文台で開発したMitakaプログラムとデータによって3D鑑賞できるプロジェクターです。県内では、満天星と工大にあるだけです。遅いパソ コンでは動作がガクガクしますのでそれなりに早いパソコンを使います。教育的な利用に良く、銀河の構成や位置関係が手に取るように判ります。

参考: Mitaka

★次回の例会

 12月8日(日)13時〜
  会場は未だ決まっていませんが、野々市市情報交流館カメリアを予定しています

 


  これは長さんが作成した例会報告をウェブ用に山川が編集したものです。

2013.11.12


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