2017年 4月 定例会 報告

  

 

【 概要 】

 日 時 :2017年4月10日(日)
 会 場 :銀河の里キゴ山 ふれあい研修センター  天文学習棟 宇宙科学工房
 出席者 : 16名

今日からキゴ山にて例会です。

キゴ山天文学習棟の所長さんより 新年度の挨拶がありました。

昨年同様に金沢星の会の活動協力を仰いで天文学習に棟を活かしていきたいと考えています。本年は名誉館長の国立天文台副台長の渡部 潤一先生の講演も予定していますので、皆さまにも是非お越しいただきたいと思っています。本年も宜しくご協力のほどお願い致します。

【例会内容】

☆太陽活動:長

極小期ですが低調気味だった太陽活動が不思議な動きをしています。
3月も終わろうとしているときに微小なフレアを繰り返していた黒点群が中央経度にありました。
高緯度には未だ黒点はありませんが、コロナホールは南北をつなぐように現れています。

4月2日から3日にかけてM5.3〜M5.8クラスのフレアが発生を繰り返しました。
噴出方向は幸にも地球方向ではありません。
太陽観測衛星ソーラーダイナミクス天文台(SDO)によると、日本時間4月2日午後5時ごろにM5.3、3日は午前5時半と午後11時半ごろにM5.7と5.8クラスが計3回発生しました。

宇宙天気情報センター(SWC)はMクラスが数回発生したことほか、別の領域でもCクラスが数回発生しており、太陽活動は活発な状態が続くと予想していますが、現在は極小期の一歩手前の状況です。
太陽黒点相対数の変化では1970年からの周期では最低の活動時期だったサイクル24ですが、4月2日18時UTに発生したM2フレアは長寿命フレアの典型で見事なカスプを示し、その先端にはプラズモイドが発生した。

原因は判らないが、コロナホールが中央よりやや極寄りで円形をなしていることが関係していると私は踏んでいます。おそらく南北に延びるコロナホール領域が二本あり、それがよじれて円形に見えたと考えます。ホールからは大量のエネルギーを放出しているので、コロナ領域に反復した崩壊があり、太陽面に影響したと考えています。

http://swnews.jp/
ftp://ftp.swpc.noaa.gov/pub/warehouse/2017/2017_events/
https://sdo.gsfc.nasa.gov
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/SMART/SDDI/event_report/17Apr/
4/1のCME爆発
https://www.spaceweatherlive.com/en/news/view/268/20170401-m44-solar-flare
https://www.spaceweatherlive.com/en/news/view/269/20170402-m53-solar-flare-m44-cme


☆色々と写真撮影満喫:岩瀬


3月は金沢星の会合宿を含め3度の遠征ができました。
金星の内合/水星初撮影/木星クルクル動画/今期初土星、シュミカセでの銀河/星雲、彗星に月、そしてアルデバラン食と色々と撮影しました。
ガイドが決まった長焦点撮影は圧巻の出来でした。
最近は、彗星も賑やかしくなってきて楽しみです。

☆オートコリメータ:長

MLで引き伸ばし機の話しがあり、横浜から柴田さんが引き取りに来られると言うことで、会長のお勤め先へお邪魔しました。
私としてはおこぼれのコンデンサーレンズが手に入ればコリメーターを作るつもりでした。
やって来た柴田さんから手見上げでいただいた木箱を開けると、なんとオートコリメータだったのです。

古い物ですので、帰宅後に調べてみれば全く異常がありませんでした。
先ずは、コリメータで恒星を覗いて無限遠にピントを合わせます。
平面鏡とお間に検査したいレンズを置きコリメータを透して見るとレクチルが平面鏡を返って見えます。
レンズを置く前との位置ずれをレクチルで読み取る訳です。
(例会ではメンバーに実際の反射したレクチルを見てもらいました)

レンズ芯を調べるにはレンズメータもありますから、当初予定していたレンズ芯取り機にしようと考えています。


☆オートガイダー(M−GEN)の試験結果:越野

先日、オートガイダー(M-GEN)を購入したので、この操作の習熟を兼ねて機能の試験を行いました。

結果
1. 手元で画面を見ながら操作できる
2. 高感度(10等星程度まで視認可能)であり、かつ感度調整が容易である
3. ガイダンスに従って順に簡単に操作できる
4. ガイド星の自動選定ができる…等が良かった点です。

これに対し、
5. 星と文字が”モザイク状”に映るため若干見づらい
6. 星と”ノイズ”の判別に多少の慣れを要す

…だったのがちょっと残念でしたが、概ね満足できる製品だと感じました。
この後、実際に撮影して性能を確認したいと思います。

☆アルデバラン食のムービー:日尾

4/1のアルデバラン食ムービーをお見せしました。

潜入: 200mmズームレンズにて撮影。 https://youtu.be/Q4cmMAmLa8g
出現: 望遠鏡にて撮影。 https://youtu.be/Ny7h1zf8zlw


☆川北町夏の夜空観察:日尾

今年は8/10(木曜日)になりました。


☆3月25日満天星合宿  火球&真脇遺跡  星景写真:中川

合宿に参加しました。夕食後は快晴。生まれてはじめて級の大きな青緑色の火球が、優雅に堂々とオリオン座リゲル下方からプレアデス下方へと飛んでゆくのを目撃しました。さらにラッキーなことに、火球の動線方向にちょうどカメラを向けてタイムプラス撮影中だったため、火球コンプリート撮影にめでたく成功!sonotaco.jpでも紹介されました。
http://sonotaco.jp/forum/viewtopic.php?t=3894
〈2017年3月25日 20時20分38秒 長経路火球〉

その後、23時すぎから、満天星から車で10分少々の真脇遺跡へ星景写真班で行ってきました。能登町にいながら、海外旅行でどこぞの世界遺産に行ってきたような写真が撮れました。

◆3月26日 満天星合宿後の能登ロケハン
合宿の帰り、星景写真撮影のためのロケハン・ドライブへ行きました。夜空が楽しみな素敵な場所がたくさんありました!

  ・宝立山のパーキング
  ・能登半島先端が一望できる八ケ山、珠洲ハーブの丘周辺
  ・永作博美&佐々木希ダブル主演の映画『さいはてにて-やさしい香りと待ちながら-』のロケ地にもなった珠洲市の木ノ浦ビレッジ周辺の入り江
  ・海から昇る朝日と、海に沈む夕陽が同じ場所で見られるロマンチックスポット禄剛埼灯台


☆使ってみましたSky Safari Pro 2:岡本

天体観察の必須アイテムとして、印刷された星図を使ってきましたが、望遠鏡の視野にある星が目的のものか不安がいつもありました。ファインダーでも9等近くまで見えますが同定するまでに時間が掛かるのです。それがSky Safari Pro 2との出会い一気に解決しました。表示できる天体数が半端なく星数だけで、27,000,000個です。銀河、彗星、小惑星に人工天体もいっぱいです。iPadにて指一本で楽々操作!概要も直ぐにわかります。オリジナル・カタログも作れCSV形式にできエクセルでリストが出来るんです。望遠鏡の円視野と同じ数の天体をiPadの画面上に表示できるので夢のような効率です。
これについては、星の会HPに別紙で詳しくアップ致します。NEXUS 2との取り付けについてもそちらで報告いたします。

※岡本先生ご推薦のskysafari5は今なら50%off!:日尾情報!!
http://skysafariastronomy.com/


☆ アルデバラン食、太陽黒点の撮影 :河合

 4月1日(土)夕方からアルデバラン食が有りました。当日天候があまり良くなかったのですが、午後2時頃より雲間が切れだし5時頃には快晴になり、透明度も良く月令4.0の月も眩しい位に輝いて撮影には最高の条件になりました。5時頃に望遠鏡をセットし6時20分頃より撮影を開始しました。まだ薄明が有りますが、5cmのファインダーで眼視すると、月の近くにアルデバランが明るく輝いています。潜入前・潜入直前(6時41分頃)の撮影と出現直前(7時51分頃)・出現後の撮影も成功しました。
 食の撮影は、初めてでした。シャツター速度・露出・感度を色々と変えて撮影をしました。

 4月2日(日)快晴になり、無黒点が続いている太陽に黒点が出ていないかと思って午後1時頃に望遠鏡をセットし太陽を撮影しました。大きい黒点が2群写っており、久しぶりの黒点が見られて良かったです。

☆ キゴ山「金曜日は星見の日」の開催について :河合

 今年も 5月5日(金)よりキゴ山ふれあいセンターの『金曜日は星見の日』が開催されます。
 皆様、お忙しいことと思いますが 御協力のほど宜しくお願い致します。

 また、今期の開催前に 35cmSCを4階デッキ上にあるピラーに設置したいと思います。
 これをお手伝いくださる要員を募集します。

 設置日: 4月30日(日)午後1:30〜 (雨天時は 5月5日(金)午後1:30〜に順延) 
 設置日近くになりましたら 再度通知をいたします。


☆カメリア天体観望会日程:松田

先日の例会の際もありがとうございました。途中参加・中座で失礼いたしました。観望会のお礼とご挨拶にお伺いしましたので例会報告という程の内容ではないのですが、一応原稿をお送りしますのでご確認ください。
あらためまして、今年度もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年度もカメリアでの観望会にご協力いただきましてありがとうございました。春・夏の観望会及びカメリアまつり共にお天気に恵まれ、多くの来場者が季節の星空を楽しむことができました。春の星空観望会ではISS通過を肉眼で眺めることができ、参加者から歓声が挙がっていました。

◆春の星空観望会(2016年) http://camellia.nono1.jp/2016/06/10/kanbou_spring/
◆夏の星空観望会(2016年) http://camellia.nono1.jp/2016/08/14/kanbokai-2/
◆カメリアまつり(2016年) http://camellia.nono1.jp/2016/10/05/camelliafes-9/

カメリアでの今年度最初の観望会は 5月27日(土) 19:30〜に予定しています。
今年度もご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

【次回の例会】

5月 14日(日)13時〜
  銀河の里キゴ山ふれあい研修センター 天文学習棟にて

 


 

2017.4.12


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