2017年 12月 定例会 報告

  

 

【 概要 】

 日 時 :2017年12月 10日(日)
 会 場 :銀河の里キゴ山 ふれあい研修センター  天文学習棟 宇宙科学工房
 出席者 : 10名

 キゴ山はすっかり雪景色になっていました。
 いつもの駐車スペースには、雪垣の印になる竹竿が立ててありました。

【例会内容】

はじめに年度替わりにあたり、キゴ山館長代理小林さん挨拶がありました。
今後の協力をお願いするとの事です。

☆現在の太陽活動:長

無黒点の日が増えていますが、極部から太陽中央緯度までコロナホールが観測されています。次活動の兆候とも思われます。これで高緯度黒点が発生すると新たな活動に入ると思われます。低迷している期間がどれだけ続くかが注目されています。このところ太陽活動周期が伸びていますので、全体の活動も低迷しています。過去にあったダルトン期に似ています。地球温暖化と言われていますが、太陽の低迷まだ続くようで、地球の寒冷化が始まるかも知れません。
http://www.asj.or.jp/geppou/archive_open/2014_107_08/107_404.pdf#search=%27107_404.pdf%27
http://hinodenao.ac.jp/user/joten/paper/08_okamoto_prominence.pdf#search=%2708_okamoto_prominence.pdf%27
http://www.nistep.go.jp/conference/nt100422/pdf/07shibata.pdf#search=%2707shibata.pdf%27

☆太陽に関しての解説:長

ネットがそれほど一般化されていなかった時代に太陽観測を行っているアマチュアの連絡網をどうするのが良いか相談の集まりが名古屋ありました。僅かな人数しか集まりませんでしたが、ウルシグラムを利用することやFAXの利用、突発の場合は電話による速報なども考えましたが、なかなか難しい問題も多く現在のsolnetような情報網は有効なものです。また、注目できる解説も多く発信され、一般にも自由に利用できるのもありがたいものです。
たとえ計算は出来なくとも公式が紹介されていますので、恒星大気を調べるにはMathematica(またはmathematics)に入力すれば導き出すことも可能です。努力が必要ですがExcelでも可能です。

☆Meteor showers from spaceの紹介:長

国際天文連合(IAU)が発信している動画です。流星物質と呼ばれる砂や砂利のような小さな小さな天体を楕円軌道を回っている彗星がばらまくからです。彗星は一般的にこのような楕円軌道を公転しています。Mitakaのように操作して、地球軌道にどのような角度で入ってくるのかなどを視覚的に紹介するには役立つツールのなりそうです。主な流星群が選べ、動き速度も調整できます。
https://www.meteorshowers.org/view/Geminids

☆満天星合宿成果:長

合宿には、星の会有志グループで工作したコルキット10cmF5鏡筒の試写をメインに行いました。鏡はパラボラの不修正気味な感じですが充分に撮影できるものでした。コマ収差はクローズアップレンズの利用で対処できる範囲ですが今回は試していません。3分も露出すれば十分な光量になりますが、塩ビで作ったバンドですので、今回のような風の強いときにはブレが生じました。バンドを金属に交換すればこれからの撮影に使って行きたいと思います。コルキットの鏡は思っていた以上の性能が出ました。ナノトラッカーにはFUJIFILM X-M1を載せて撮影しました。古い機種ですが、もともとローパスレスであるX-Trans CMOSなので、赤外まで撮影できます。おまけに画素数は少なくKissより面積が広くので、ダイナミックレンジが広く表現には有効です。春の合宿で撮影したデータを基にRAWでの多めの露出を行ってみると情報量が多くなることを確認できました。


☆X5への更改効果を試してみました:越野

Canon X5のISOを3200とし、さらに露光時間を従来(最大で約3分)よりも長くして星団・星雲を撮ってみました。
オートガイダーを使用したので長時間露光が可能となり、結果として歴然と鮮明な画像になることがあらためて確認できました。
また、(しつこいようですが)CLSフィルタを取付けると赤みが強調されることも再確認できました。
M45(すばる)はf=800mmでは画面一杯になり、迫力はでますが周りの”フレア”が薄く、もの足りませんでした。
…が、皆さんからは「これでも良いのではないか」という優しいコメントをいただきました。(次回はもう少しコンポ枚数を増やしてみたいと思います)
今回の一番の成果は馬頭星雲で、今までで一番の出来となり自己満足しています。
「弘法、筆を選ばず」ということわざに逆らいますが、良い作品を得るには良い機材を選ぶ必要があるということがあらためて感じました。
…皆さんの「○○沼にはまる」理由が大変よくわかります。


☆ばら星雲・馬頭星雲を撮影しました:河合

先月11月21日(火)午後より天候が良くなり、夕方には雲一つなく快晴になりました。
今日がチャンスと思い、キゴ山のわんぱく広場に向かいました。
19:00過ぎに到着。(メンバーの洲崎さんは先に到着されていました。後から越野さんもこられ3人で撮影)
空を見上げると、透明度も良く、いつもより空が暗く感じました。

今日は前から撮影したかった赤い星雲『ばら星雲・馬頭星雲』を撮影の対象にしました。
オリオン座が昇って来る時間は20:00頃ですが、わんぱく広場の東・東南側の山が目の前なので、撮影できる高さにまで昇るまでの間に M45・M31他の星団・星雲を撮影しました。
22:00過ぎから『バラ星雲』 次に『馬頭星雲』の撮影をしました。その後、オリオン大星雲M42を撮影しました。
シーイングも良かったせいで満足のいく写真が撮れました。


☆満天星合宿の成果:牧野

星野写真を3枚撮影しました。もう少し写って欲しい感じです。
時々雲がかかったのもありますが、機材の限界のようです。

また、少し星像が流れました。流れ方からすると極軸ズレで、赤経方向は問題なさそうです。
現在の極軸の合わせ方ではこのくらいズレることはありうるので、対策が必要です。

データ:CANON EOS Kiss X, AI Nikkor 24mm F2S, nano tracker ISO800, 絞りF4, 3分, DSSで8ないし10枚スタックGIMPでガンマ調整、カブリ補正


☆撮影画披露:中嶋

11月21(火)-22日(水) 天気が良かったので、自宅で撮影しました。光害カットフィルターを使えば結構写ります。

11月25(土)-26日(日) 満天星合宿での成果。奇跡的に晴れましたが、雲がけっこう邪魔しました。

11月26(日) 金沢市立工業高校で金沢市と国立天文台との連携協定締結式が行われ、星の会代表ということで来賓として出席してきました。

締結式は金沢市長と国立天文台長で署名交換が行われ、続いて「宇宙の中の地球」というタイトルで渡部国立天文台副台長の記念講演がありました。
最後に『星の楽しみ方』という座談会が野口金沢市教育長の司会で行われました。
来年3月からキゴ山に導入されるプラネタリウムはメガスターということでした。


☆「先日、星ナビ掲載の件でアストロアーツまで打ち合わせに行ってきました:西條

原稿はすでに送ってあり 2月か3月発売の星ナビに掲載される予定です。決まり次第MLに入れます!
(編集人より 星ナビ発行されるまでは内容についてはオフレコでお願いします。)

調子に乗って表紙の採用もお願いして来ました。流石に無理だと思いますが表紙のサンプルまで作って検討依頼してあります。

以上、宣伝でした m(_ _)m

また、星とは関係ないですが新潟の鉱山跡まで撮影に行って来ました。
そこにはヨーロッパの城壁のような建物があり日本離れした場所でした。
そこで星景写真を撮れれば最高ですが、クマその他が怖くて夜は行けなさそうです。
もし行けたらまた写真と共に報告します。


【今後のイベント】

:1/14(日)例会(野々市カメリアです)
  恒例のビンゴを予定しています。賞品として使わなくなった物だどを持ち寄って下さい。

:1/27(土)新年会 月令10.4
 金沢駅付近にて会場を探しています。日程など決まり次第MLにて通達します。


【次回の例会】

1月 14日(日)13時〜 ”新年最初は総会になります”
  野々市情報交流館カメリア 302号室(案内に掲示されています)
  http://camellia.nono1.jp/


 


 

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