2015年10月例会報告 |
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【 概要 】 日 時 : 2015年 10月 11日(日) 【例会内容】☆最近のアマチュアの太陽画像:長Hα干渉フィルターを用いた商品が一般化され、スタック画像で繊細な表現をするようになりました。時間分解能はありませんが、綺麗な表現になり外国では一昔前の太陽専用の天文台に迫る動画が紹介されています。 ☆火星の水:長 先日、NASAにより火星に水が存在すると言う正式発表が行われました。実に遅い発表です。これの意図するところは、NASAが次の予算を確保するために行ったと思われます。同時に冥王星探査の発表を見ると理解できます。 ☆冥王星画像:長 無人探査機ニュー・ホライズンズが冥王星に接近し、解析が進み多くの画像の公開が始まっています。そこには、多くの衝撃的な画像があります。また、計測した報告書や調査結果が早々と公開されています。今までのNASAでは考えられない速報になっています。これには、NASAの思惑と人々の感情を揺り動かす必要があったのでしょう。なにしろ冥王星が準惑星に成り下がったことについてアメリカ人として許しがたいことですから冥王星が特殊な星で惑星であるべきと主張する切っ掛けをけしかける必要があるのでしょう。 ☆オーロラの振動:長 オーロラが脈動することがあります。点滅するように発光を繰り返す現象は謎につつまれていました。先日、国立極地研究所によりこの謎を解き明かしたと発表されました。 http://univ-journal.jp/2042/ http://www.jaxa.jp/press/2015/09/20050928_reimei_j.html ☆雷ガンマ線加速調査協力:長 MLでも紹介しましたように雷ガンマ線加速の協力依頼があります。京大へ問い合わせましたところ50cm角の機材を野外に設置するようで、電源とLANがあることが前提になっています。計画では、海岸線にそって考えられていますが、それに対して山脈との因果関係が重要ではないかと訊ねましたら情報が乏しくそのあたりは考えてもいなかったようです。一応、私は設置OKを出しました。複数個所を選別するので、候補に含まれただけの話です。設置提供できる方の情報を多く知りたいとのことで、我こそはと思われる方は是非登録して下さい。 ☆カメリアまつり:長 色々と問題を残す結果になりましたが、カメリアまつりは無事に終了しました。観望会を行っていると写真展は完全にノーマークになってしまいます。質問等に答えられる体制になっていません。それにどのような反応があったのかも判りません。他のイベントで光のオブジェには困ったものでした。惑星、月など明るい見せ物が無い時期でしたので、ステージの光や光のオブジェのために大変見づらい状況になっていました。一番の困りものは、オブジェを持ち歩かれることです。列に並ばれるとその明かりで星雲や星団が大変見づらくなりました。また、工大天文部の苦情も聴きました。多くは、望遠鏡を覗かせてくれるが、解説が無くそれが何なのかも判らない等、質問をしても答えが返ってこなかった。星の会の方々は説明してもらえるので勉強になりますと言っているお客さんが多かったです。このことは天文部に伝えるべきでしょう。 ☆遠征撮影:岩瀬 9/21 白山麓へ撮影に出かけました。初めはガスに覆われ諦めムードが漂いましたが、夜半過ぎスカッと晴れてくれました。メシエ天体を始め、勾玉星雲周辺、NGC253などを撮影しました。また、今回でメシエ天体(総数110個)の撮影がすべて完了するつもりでしたが、後で確認すると間違いが2個あり、コンプリートは持ち越しとなりました。 ☆すばるの画像を再処理:岩瀬 以前撮影したすばるの写真を再画像処理しました。どこまでやるかにより、かなり見た目や趣きが変わってきます。画像処理技術を磨くと共に、自分の好みに仕上げるプロセスが、難しいながらなぜか楽しい時間でもあります。 ☆カリフォルニア星雲:日尾 カリフォルニア星雲を9/21?西山で撮影してみました。 https://goo.gl/photos/r4bZBmUuTDkQgxBi7 ピントの位置で微妙に星の周囲に出る色収差が変わりますが、今回は赤紫色の出る所にしています。後でフリンジ除去しました。本当は色収差が出ない位置がジャストなのかもですが、今回は赤い星雲なので試してみました。二重星団も撮りましたがこのくらいの位置だと経緯台では写野回転しています. ☆M57 NGC6960 M13:Dr.加藤 M57 NGC6960 M13 9月下旬から10月上旬にかけて撮影してみました。 機材は以下の通りです Telescope : Sky-Watcher BKP200/F800 OTA 200mm F4 Reflector Camera : Canon EOS Kiss X2 IR conversion ISO1600 Coma corrector : Vixec coma corrector3 Off-axis guider : OAG9 PHD2 Dithering guide Filter : IDAS LPS-V3 Mount : Pentax MS-5 EQ mount Software : StellaImage6.5 M57は明るい天体ですので30秒露出を7枚コンポジット、NGC6960は300秒露出を10枚、M13は60秒を35枚コンポジットしました。 M57は800mmでは小さいため迫力がありませんでした。やはり2000mm以上は欲しいところ。NGC6960は800mmでちょうど全体が収まります。M13ももう少し焦点距離が長いほうが良いようです。 コマコレクターは反射の直焦点撮影では必須と言っていいでしょう。撮影地が光害地ですのでフィルターも必須です。それに、ガイドの成功率を上げるためにもオフアキシスガイダーも必要です。これらすべてを反射望遠鏡の接眼部につけるのにはバックフォーカスが足りません。そのため、接眼部を大幅に改造してあります。CMOSの感度ムラによる模様が発生するのを抑えるため、PHD2でディザリングガイドを行っています。 画像処理はステライメージ6.5で、ダーク引き、フラット処理、コンポジットなどを行っています。特にフラット処理には気を使っています。光害地ですのであまり強い処理はできません。よく晴れた日でしたが、なかなか満足な写真が撮れていないというのが現状です。もう少しスキルアップが必要なようです。 ☆成果:柳瀬 10月9日(金)の午前2時に起床し、自宅ベランダから月と金星の接近を狙いました。3時半頃に雲間から顔を出しましたが、しばらくするとまた雲の中に隠れてしまいましたので一旦カメラを片付けてベッドに入りました。それでも気になってもう一度外に出てみると、なんとまた晴れたではありませんか! ISO感度、.絞り、シャッター速度、焦点距離、.ホワイトバランス等あれこれ変えて撮影してみました。どれも満足いくものではありませんでしたが、例会では奇跡の一枚となったものを披露いたしました。 ☆成果2:柳瀬 金星と月の接近と惑星集合を撮影しました。 2015/10/9 04:41 4″ F4 ISO200 EOSKissx7i 標準レンズ ☆記念切手:柳瀬 9月25日の『星の記念切手』発売日 東京からの消印をちらっとご覧頂きました。 ☆キゴ山からのおしらせ:河合 11/03(火)に 『JAXAタウンミーティングin 金沢』が開催されます。場所は金沢教育プラザ富樫です。下記URLに掲載のとおりです。 http://www4.city.kanazawa.lg.jp/39059/index.html 事前申込制となっており、上記URL内にある申込みフォームから手続きが可能です。(当日会場での受付もおそらく可能になると思いますが、できれば参加人数を予め把握しておきたいので事前の申込をお願いします。)皆さまには前回同様、是非お誘い合わせのうえご参加いただければ幸いです。何卒ご検討いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。 ☆キゴ山の委託職員本年終了:河合 今年も委託職員として勤めていましたが、そろそろ終了になります。皆様のご支援ありがとうございました。来年度がどうなるのか判りませんが、色々な経験が出来て良かったと思います。 現在キゴ山のプラネタリウムでは、『銀河鉄道の夜』を番組投影として行っていますが、新番組として11/17から『ノーマン・ザ・スノーマン〜北の国のオーロラ〜』を投影します。これを記念して11/17(土)に 中垣哲也氏のオーロラ全天上映会が行われます。この日の投影では星空解説はありません。 1回〜3回目は 『ノーマン・ザ・スノーマン〜北の国のオーロラ〜』&オーロラ全天上映 4回目はオーロラ全天上映だけになります。この4回目の投影は無料になります。 投影時間は下記のとおりとなります。 1回目 11:00〜12:30 2回目 13:30〜15:00 3回目 15:30〜17:00 4回目 17:30〜18:30 ☆金沢大学天体観察講座後期日程:長 10月19日、10月26日 11月 5日、11月16日 12月15日 19時30分より、予約不要、無料です。 ☆日本流星研究会:溝口 来年の話ですが、8/6〜7と流星研究会の会合を金沢で引き受けていただけないでしょうか? 星の会の毎年のイベントとしてカメリアの夏の観望会と重なる可能性があります。引受先が速い方が優先されますので検討しましょう。 ☆紹介:土上 新しく星の会に入会しました。 ☆満天星合宿:中嶋 11/07〜08に決定しています。 参加者募集中!(注:合宿明けの8日(日)は13時よりキゴ山で星の会例会があります。) ★次回の例会 11月 08日 13時より キゴ山天体観察センター三階カルチャールームにて
2015. 10.24
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