例会報告 2010.12月

2010年12月12日(日)に銀河の里キゴ山天体観察センターにて 「金沢星の会例会」が開かれました。
当日の出席者は9名でした。 新規メンバーとして金沢大学の大矢和正さんにきていただけました。
なんと、流星群を見るのにいいところがないかとホームページを探していた際に
当会の存在を知り興味を持っていただけたとのことです。

 

 

【 発表内容 】

☆満天星での木星:長
 やっと満天星合宿で撮影した木星画像11ファイルの中で1ファイルだけ処理が終わりました。
1眼デジカメで撮影しましたので画像サイズが大きく、家にあるパソコンでは一つの処理に数時間単位の
時間が掛ってしまうのです。
今回は、レジスタック5にての処理ですが、ウェーブレット機能はまったく使っていません。
満天星の主望遠鏡を使ったので口径は60cmと大きいのですが、どうもピントの位置がハッキリしなかったのと
観望会のあとだったこともあり、像が細かく揺れていたためもう一つ良くありませんでした。
ウェッブカメラも持って行けば良かったと後悔してます。

※ついでながら木星のベルトとゾーンの名称をNASAの画像に填めたものも作ってみました。
  

☆木星:加藤
 共有アルバムにアップした画像を紹介します。
今現れている攪乱を撮影することができました。大気のゆらぎでゆらゆらしますが、ゆらぎが収った
瞬間にはきれいに見えます。
リムのところに諧調の線が見えてしまっています。これは後々の加工を考えて撮影時の設定を暗めに
していることもありますが、そもそもはウェッブカメラの限界です。
口径が大きいので光量は多いのですが、高輝度部を飛ばさないで調整するのが難しいです。
全ての処理はレジスタック5で行っています。
長さん曰くウェッブカメラでもダーク撮影をしてダーク引きをするともっときれいになるんじゃないかな
ということです。
先月ハートレイ2彗星で動画を作りましたが、今回はレジスタック処理した木星で動画を作ってみました。
衛星の動きが面白いです。

 

☆木星動画:米林
 MLで報告した12月5日の動画映像です。今日は撮影したカメラ(LUMIX GH1)から直接映像を
出力したものを見ていただきます。
家のドームにある15cm屈折にペンタックス撮影用XPシリーズアイピースで撮影しました。
後から気づいたのですが、画面のほぼ中央にゴミが3つあり撮影した木星像と重なりかなり邪魔をしています。
木星がかなりよく撮れていただけに残念です。
カメラに付属しているダストリダクション機能、及びカスタムメニューで用意されているセンサークリーニング機能を
フルに使ってクリーニングしましたので次回の撮影に期待したいです。
もっと拡大して撮影したかったのですが、空の状態が悪くなってしまってあきらめました。

 

☆鏡筒バランスウェートの製作:長
IMG_6625-A.JPG - 16,538BYTES 先月末に岡本さんより鏡筒バランスウェート(サブ・ウェート)の製作依頼がありました。
内容は、もともとカセグレン系で接眼部側に重心が偏っているので、カメラなどを取り付けると
バランスが大変悪くなるとの事でした。たとへアリ型プレートでも26cm主鏡でもあり、
ガイド鏡なども同架しているので簡単に鏡筒を調整することが出来ないので困っているとの事でした。
作ったものはアリ型の逆にウェートをロングボルトを横向けに取り付けしたものです。
これにより支点距離を微調整でき最大で4000gwのバランスまでの重移動が可能です。

 

☆太陽面爆発について:長
 先日12月10日に巨大フィラメントが吹き飛びました。
宇宙天気ニュース12月7日号に画像や動画が載っています。参考にしてください。

巨大フィラメントが吹き飛ぶというと、太陽活動が活発になったかのように感じられると思われるのですが、
太陽は相変わらず黒点が少なく活動的ではありません。 
過去の太陽活動から見るとやはり周期性が延びていることから太陽のエネルギーは減少した状態が続いています。
大きなフィラメントが吹き飛ぶと言う事は太陽のエネルギーを放出している訳で、長い目でみれば冷却していると言えます。
太陽から見るとやはり小氷河期に向っていると言えますので、地球温暖化は見かけの減少と考えられます。

 

☆木星・土星・金星・月:河合
 10cmで撮影した惑星画像です。 
木星から始めて、朝方には土星や金星も現れて楽しんで撮影をしています。
金星は大気差で角型になってしまっています。
最近はシンチレーションが悪くて思う様に写ってくれませんが、撮影しています。
先日は米林さんの観測所にお伺いして15cm屈折で撮影させて頂きました。
その時も気流が悪かったのですがそれなりに撮影できました。

☆と、言う事で私なりの処理方法:長
 シンチレーションの悪い中で撮影された画像は、諧調不足ぎみになります。
それを緩和させて画像を表現する私なりのテクニックを紹介します。
元の画像はずいぶん不鮮明なのですが、そのままウェーブレット処理すると荒くなるだけで、
これは初めにダークを撮影してノイズを引き算すればよいのですが、ダークを撮影していない場合は、
ノイズを前面に加算しているからです。
そこで、ノイズを補間することで緩和します。つまりぼかすのです。
ぼかし×2、シャープ×2を適度に繰り返し、最後にぼかし×1で終わり、それからアンシャープマスクを施します。
古い手ですが効果があります。
色ズレは、チャンネルでRGBごとに調整します。大抵の場合、Gが中心ですので、Gに合わせるように矢印キーで
RとBを一致するまでずらせます。
大気差 も同じ手で軽減できます。

 

☆流星動画:山川
 自動流星撮影の映像を紹介します。
http://kanaboshi.com/Meeting_Reports/photo/M20101210_b.mpg
既にふたご群が活発になっています。分布では、いっかく・うみへびも多く捕られハッキリと輻射領域が判ります。
おまけにスプライトが12回も写っています。 極大日の12月14日が期待できそうです。
http://sonotaco.jp/forum/
http://sonotaco.jp/forum/viewtopic.php?t=2427

特に双子群の軌道計算結果がまとまっていてばらつきが少ないです。

 

☆皆既月食12月21日:河合
 野々市町の役場にあるあらみや公園で観察する予定です。
月の出時には既に欠けた状態ですので、東が開けたところが望まれます。
時間のある方は、お出で下さい。
金沢での月出は16:36で 19時には部分食も終ります。

  

☆満天星鏡面再蒸着:山川
満天星さんのHPに60cmメンテナンスについて紹介されていました。
http://mantenboshi.jp/
フォントの色合がちょっと見難いHPなので、(特にリンクの色)
http://mantenboshi.jp/telescope.html
です。

主鏡を取り外したセルは、かなり簡素なものです。
(ちょっと簡素過ぎるなどの意見が飛び交う、、、)

奇麗になったら見に行きましょう。

 

☆山崎直子さんの講演会を聴いてきました:米林・河合・大矢
 
皆さんそれぞれの感想を聞かせていただけました。
 詳細はナイショ (^x^)

 

☆衝動買い(HOMESTAR AQUA cute BOOK):山川
 本屋さんで見かけて衝動買いしてしまいました。 付録付書籍というやつです。
ピントを合わせるとなかなかきれいな画像が出てきます。
感想としては微妙。 じゃんけん大会行きかなぁ…

 

☆新年会について:中嶋
 1月8日に新年会を予定しています。
例会の前日ですが、皆さん予定に入れておいて下さい。
新年最初の例会は、恒例のじゃんけん大会も予定していますので、皆さん不必要になったもの
を準備しておいて下さ〜い!!

 

★今後の例会場と開催日

来月から法島町の子ども交流センターで行います。

 1/09(日)13:00〜  いしかわ子ども交流センター(法島町)
 2/13(日)13:00〜  いしかわ子ども交流センター(法島町)
 3/13(日)13:00〜  いしかわ子ども交流センター(法島町)

 

これは、長さんが書かれた例会報告をベースに
ホームページ向けに山川が加工したものです
2010.12.13 

 

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