2019年 4月 定例会 報告

  

 

 日 時 :2019年4月14日(日)
 会 場 :銀河の里キゴ山ふれあい研修センター・天文学習棟・レクチャールーム
 出席者 : 25名

平地に比べると気温が数度低く午後から天候が崩れると予報された日ですが、今年度初めてのキゴ山にて例会でもあり多くの参加者がありました。レクチャルームも手狭に感じるほどです。 

【例会内容】

☆年度挨拶:直江(キゴ山ふれあい研修センター長)

星の会の皆様には多大なご協力をいただき感謝しています。おかげさまで星見の日は盛況で市民の皆様に星を見ることの楽しさが広がっていることを実感しています。アンケートには星の会の人たちの解説が良かったと寄せられており、今年もよろしくお願いします。今年度のサテライト観望会は海図書館での開催を予定しています。


☆ブラックホール:長

先日国立天文台よりイベント・ホライズン・テレスコープ(地球上にある電波望遠鏡を超長基線電波干渉法(VLBI):イベントホライズンとは事象の地平面を意味する。)による研究成果としてTVニュース等でブラックホールの直接画像の検出に成功したと記者会見がありました。
世界の共同研究のため世界同時発表(2019年4月10日13時 (UTC))になっています。
ALMAでは、既に多くの銀河の中にブラックホールがあることを突き止めた報告が2017年よりされていましたが、ALMAだけの観測では物理的、光学的分解能が足りず確定にいたっていませんでした。
今回は地球惑星規模の電波望遠鏡(各地の特定の配置上に置かれた電波望遠鏡の同時観測)により高分解能で観測されました。
地球から月面にあるゴルフボールかテニスボールを検出する精度です。

私的ですが、記者会見の内容は、良くありません。
ニュートリノ検出の時と同じで、予算欲しさの会見にしか感じませんでした。
特に下記のURLでは、1h02m39sから始まるTV東京の質問である企業の貢献は無かったと言っていることでしょう。
ニュートリノの時も浜フォトの貢献は無かったと答え、技術企業各社から総スカンを食らったことを既に忘れています。
ハッキリ言えば、製作技術が無ければ絵に描いた餅だと認識していないです。
この一言で、企業に対する国の支援金は減ることになり今後の開発に大きな足かせになってしまったことを理解していないです。
学者は理論値を設計に要求しただけで製作者ではありませんので、大変残念な記者会見でした。

https://www.youtube.com/watch?v=bNLQP1EVntE
https://iopscience.iop.org/issue/2041-8205/875/1
https://iopscience.iop.org/journal/2041-8205/page/Focus_on_EHT

ブラックホールについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB

先の報告
https://subarutelescope.org/Pressrelease/2017/10/30/j_index.html
https://alma-telescope.jp/news/press/m77-201802
https://alma-telescope.jp/news/press/agn-201811

☆分光器2種:長

東北のグループにて流星の分光観測のために分光器の製作依頼があり、プリズム式とグレーティング式の両方を作成しました。
依頼の条件はカメラフィルター部に取り付けるために回転装置を施してほしいとの事ですが、本来は輻射点に平行にするためには回転装置は必要ありません。
それを説明した上でも回転装置付きの製作になりました。
プリズムもグレーティングもガラスは石英を使用しており紫外線も透過します。
プリズム式は短辺75mm直角プリズムで取り付け頂角7度としました。グレーティングはΘ17.5度です。
トップベースが重いためクイックストップ出来る構造にしました。
分光器のテストは反射グレーティングを用いて自然光を透過させ検査します。
天体のスペクトルから分光器の吸収成分を引き算することで、捉えたスペクトルを検証します。


☆メーリングリストアンケート結果: 山川・中嶋

先日締め切りましたメーリングリスト(ML)継続アンケートの結果を回覧します。
期日までに回答のなかった方は機械的にMLから外しましたが、手違いで返答されなかった方などいられると思いますので、会長ほかの方々に丸投げですが、思い当たる方がいらえましたら、本人にご確認のうえ復活要請をお願いします。(山川)

メーリングリストは継続希望があった人はそのまま利用できることにします。
会員以外の人にも星の会の活動を知ってもらえ、会の認識が広がると思われます。
継続確認することで様々な意見を聞くことができました。
会費を払っている人には会の活動に参加した場合の補助などの優遇を行いたいと思います。(中嶋)

☆失敗グレージング二つ: 山川

満天星の室石さんからMLに我が家の至近を通るふたつのグレージング予報が流れました。
ひとつは星の等級が暗く、もうひとつは地上高度が低いという普通なら手を出さないものでしたが、なにせ至近にて起こる現象でしたので、無理をして観測に挑みました。
今回は望遠鏡にWatecのCCDカメラを取り付け、映像をパソコンに取り込み、UFOCaptureにて録画するという手法を取りました。
UFOCaptureは時刻がスーパーインポーズされるので都合が良いです。
結果は、最初のものは心配していた暗い恒星もしっかり映っていたのですが、接触まぎわの時間になって雲に覆われ失敗に終わりました。
ふたつめは接触の1分前からカメラを回していたのですが、恒星がどこにもなく、あれ?と思っていたら月の縁から現れました。
予報の1分前ではすでに月に隠れていて、そもそも接触でもなかったということです。
考えてみるに、地上高度が7度と非常に低い現象でしたので大気の浮上がり効果が表れ接触となる予報線が大幅にずれてしまっていたということのようです。
難しい・・・


☆久ぶりの太陽黒点の観測・撮影:河合

4月8日、無黒点状態から久しぶりに太陽の黒点が出現した事を聞きました。当日は曇り空でしたが次の日、太陽の黒点の観測と撮影が出来ました。
新黒点は、2738群で東に姿を現していました。暗部・半暗部を持った黒点らしい黒点です。
現在撮影出来た日は、天候に恵まれて9日・11日・13日・14日の4日間で黒点の移動が判ります。15日以降も晴の天気が続きそうなので、西側に移動するまで撮影を続けて行こうと思ます。


☆講演会報告:米林

サイエンスヒルズ小松で行われた開館五周年企画の渡部潤一(国立天文台)副所長による講演会に行ってきました。『幻の流星群を追って』というものです。

☆現代美術展:米林

21世紀美術館で行われた第74回現代美術展を見てきました。


☆成果発表:越野

・オリオン大星雲にリトライしました。
3月はじめに久しぶりに夜空が良かったのでわんぱく広場へ出陣しました。
狙いはオリオン大星雲1本です。
今までは、トラペジゥム付近が白くつぶれてしまってうまく表わせず、私の課題としていました。
今回は皆さんのアドバイスどおり露出時間やISOをいろいろ変えて多数撮り、それらを何通りか組み合わせてコンポジットしてみました。
その結果、トラペジゥムは表れてきたのですが形が崩れており、画像処理にももう一工夫してみます。

・M51にもリトライしました、が…
次の週に、今度はM51(子持ち銀河)狙いで出かけました。
この時は前回よりも露出時間を長くしたりコンポジット枚数を多くしたりしたのですが、ターゲット自体が小さいので機材焦点距離では限界であることを悟りました。
この後、中嶋さんや洲崎さんとこのことについて話していたら、新商品について「ささやかれ」ました。
…これはビクセン社の「エクステンダーPH」というもので、R200SSの接眼部にとりつけることによりF800mm⇒F1120mmになるものです…
価格的なこともあり躊躇していたのですが、結局ハマッテしまいました。
果たして価格見合いの成果があるか…ちょっと不安が残っています。


☆この1ヶ月(3/10-4/13)の撮影成果:中嶋

・3/8-9:白峰の山間はまだ道路の除雪ができていない場所がありました。
画像処理が三月の例会には間に合いませんでしたが、氷点下7℃くらいになり、望遠鏡もカメラも霜がつき、真っ白になりました。

・3/17:ISSの月面通過があるというので一里野温泉スキー場の方に行って撮影してきました。
積雪があり、撮影予定地を変えざるを得ませんでしたが、ISSまでの距離が近く、くっきりと撮影できました。

・4/4-5:わんぱく広場で撮影してきました。
越野さん、松田さん、日尾さんが集まりました。
東の空は光害が少ないと感じました。

・4/11:ISSの太陽面通過を撮影しようと出かけましたが、曇ってしまいました。


☆おとなの宇宙塾:中嶋

年間テーマは『今、宇宙が面白い』です。各回の講師と題名は以下のようになりました。

・第一回 5/24 (金 月齢19.6) 「身近な天文学:長」
  天文学の幅広さを講演、観測の方法、意義などのお話。

・第二回 6/21 (金 月齢18.1)  「宇宙誕生:岡本」
  宇宙の広がりなどのお話。

・第三会 7/19 (金 月齢16.7)  「重力レンズ:中嶋」
  重力レンズの現象やそれでわかる過去の銀河や最深の宇宙のお話。

・第四回 8/30 (金 月齢0.1)  「天体望遠鏡の使い方:越野」
  実際に天体観測を行う

・第五回 9/6 (金 月齢6.7)  「月を撮ろう:長、補助数名」
  望遠鏡で月を撮影する。

・第六回 10/25 (金 月齢16.7)  「天文学のトピックス:岡本」
  色んな分野で日進月歩の天文学だけど、それが面白いというお話。



☆臨時総会:中嶋

現在、金沢星の会の口座は福井銀行に開設してありますが、福井銀行は支店の数も少なく、遠地にいる会員には会費振込の負担が大きいという問題があります。そのため会計の方には負担が倍になり迷惑を掛けることになりますが、ゆうちょ銀行にも口座を開設したく動いています。
口座開設にあたり金沢星の会の「所在地が不明」であるという指摘があり、これを正すために規約を改正したいと思います。

審議の結果、改正内容は以下のとおりとなり、賛成多数により規約改正は認められました。


【規約改正】

(旧) (名称)
     第1条  本会は「金沢星の会」と称する。
        ※英文表記はKanazawa Hoshi-no-kai


(新)
 (名称・所在地)
     第1条  本会は「金沢星の会」と称する。
        ※英文表記はKanazawa Hoshi-no-kai
      2  本会の所在地は会長宅とする。




☆5/3(金・祝)の満天星合宿:中嶋

現在14名です。富山県天にも声をかけました。
天候が悪そうだったらキャンセルしようかと提案しましたが、天候が悪い場合は勉強会をすることになりました。石原さんによる「天体写真の画像処理講座」になります。


☆ボランティ活動保険の登録をします:中嶋

☆星の会ベスト発注します:中嶋

☆お泊りスターウォッチング:キゴ山

合宿の前日になりますが、5月2日(木)19時より翌日10時まで開催されます。
参加者が多くなりそうなのでご協力をお願いします。
観望自体はオールナイトになりますが、観望指導の終了は各自で判断してください。22時頃?

☆5月10日(金)から星見の日スタート

キゴ山の開催する観望会 『金曜日は星見の日』は5/10からスタートします。
5/10は併設して『キゴ山「星仲間の輪を広げよう会」発足合宿』が行われます。
今後、プラネタリウムの操作自体も金沢星の会の人たちに分担してほしい由の話しも出てきていますので、21時半からのプラネタリウム操作実技研修は(投影を希望する人は)見学をお願いします。


☆川北町の天体観望会:日尾

今年は7月26日(金)を予定しています。・・・が、キゴ山の「金曜日は星見の日」と被るので日程調整できないか交渉してみます。

☆新庄二丁目子ども会の観望会:河合

日程は未定ですが7月の終わりの週から8月の頭の週あたりで考えています。
カメリアの観望会と重ならないようにします。

★次回の例会

 5月12日 13時〜
  銀河の里キゴ山ふれあい研修センター・天文学習棟・レクチャールーム

 


 

2019.4.21


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