例会報告 2011年 3月

 

  

【 概要 】

日 時:2011年03月13日(日)13時〜16時
会 場:いしかわ子ども交流センター(金沢市法島町)
出席者:10名


【定例会内容】

★名古屋市科学館:長

設置中の太陽望遠鏡 現在新しい太陽望遠鏡が最終調整に入っています。
 以前に設置されていたものより輝度も鮮明度も80%以上も
 アップしているそうです。
 もちろんスペクトル投影も以前より鮮明になっています。

 


☆電子カイロヒーター:長

充電式カイロで望遠鏡の曇り止めをしたく色々と実験を行いました。
前回の計測は、素材そのものの熱伝達を計測したのですが、今回は実質放熱を計測しました。
同条件のアルミ板と銅板に新たに購入した電子温度計を使用して測定しています。
この測定では開始してから一番端に設置している温度が一旦低下することが認められました。
小学校や中学校での実験は、ロウやバターを並べたり、棒温度計で各所を測っている熱伝達実験なので
見られない現象です。
これは、熱源から金属を伝うときに直ぐに放熱が始まるので、精密に測定すると到達していないところからも熱を奪うからです。
結果的には、銅が効率が勝る結果です。

そこで、フードにカイロが収まる開口部を設け、銅板をフード裏側から貼り付けます。
そして、φ2mmの銅線をリング状にして設置しました。
リング状の線には保温性を高めるために両面テープを緊密に貼り付け、その上に植毛紙を貼ります。
計測は鏡筒を横向けた状態で、尚且つカイロはカイロが横側になる位置で測定しました。
1時間での計測で、カイロ部は21.4度で、反対側180度位置でで7.2度、90度,270度の位置では7.8度でした。
つまり、全体をつつむようになったと言う訳で実用できる結果になりました。


★太陽黒点とジャンボ機:河合

太陽面を横切るジャンボジェット機と肉眼黒点 久しぶりに大きな太陽黒点が発生しています。
 3月5日から撮影観察を始めていますが、12日に撮影した写真に、
 太陽面にジャンボ機が写り込むというハプニングが発生しました。
 ターボ流の排気渦も奇麗に写っています。
 撮影条件:f=820mm, フィルタ=D4+ND8, ISO=400 1/500秒
 FS102 with Canon EOS 60D
 
白斑や粒状斑も奇麗に写っています。雑誌に投稿してみようと思っています。
視界が限られていることから事前に飛行機が飛んでいることには気づかず、撮影後の画像を
チェックするときになって始めて気づきました。
ラッキーでした。

☆ISSを撮影しました。:河合 

久々に失敗しました。 ISSの撮影のため構図を決めてシャッターを切りましたが
予期しないタイミングでシャッター音が聞えました。
実はシャッターを切ったつもりで、ミラーアップをしてしまったものです。
あわててもう一度シャッターを切ったのですが、消え去る寸前の飛行軌跡が少し写っている
だけの写真になってしまいました。
残念!


★土星:河合

2月23日の土星です。 この日はシーイングが良好で、この時期にしては比較的良い感じで
撮影できました。 機材は10cm屈折です。色の感じが良くでました。
これから土星を撮影するのに条件が良くなってくるので期待しています。


☆土星:加藤

土星の白斑 2月27日に撮影した土星です。 50cmにQcamを付けて撮影しました。
 最悪のシーイングでしたが、RegiStaxで画像処理をすると 
 現在話題となっている白斑が表れました。
 ラッキーです。

 HPのアルバムのところに画像をアップしてあります。

 ※ 補記 土星白斑活動に関して「月惑星研究会のQ&A」から幾つか転載します。
        長くなりますので別ページにしました。 ここをクリックしてください。

 

★2月の火球状況:山川

2月20日から一週間ほどの間に沢山の火球が観測されました。
各地で撮影された画像や動画を紹介します。


☆京大宇宙ユニットシンポジウム:山川

3/5・6に京大で【宇宙ユニットシンポジウム・人類はなぜ宇宙へ行くのか】という
シンポジウムが行われました。
聴講した有志の方が会場からUSTREAMライブ中継を行っていただいたので
それをパソコン上で見ることができました。
パソコン画面をハードコピーする形で録画しましたので、希望者に配布します(DVD)。
講演のプログラムはここにあります。
個人的に面白かったのは「宇宙人文学の世界(JAXA中野不二男)」です。
人工衛星ALOS(だいち)のデータを用いて更級日記など古典文学の時代の地形を
再現して古典を研究する話です。


★南天講演会:山川

三谷産業(株)さんで開かれた講演会「南天に広がれ宇宙ロマン17」を聴講しました。
米林さん、日尾さんのほか、星稜高校天文学部の生徒を引連れた涌島先生も参加されていました。
日時:3月12日 講師:福井 康雄 名古屋大学南半球宇宙観測研究センター長・教授

内容は、南半球の南米チリに多くの観測所が建設され銀河に関する観測が進んでいるよ!と言うことです。
電波と赤外線の同時観測でより精密で新事実が判明しているとの事です。


☆AT-MACS:中嶋

2009年の日食遠征用に買った「片持ちアーム式自動追尾式経緯台」AT-MACSですが、
一応架台を傾ければ赤道儀です。
6ヶ所の位置のプリセットができますので、色々な使い道が出来ると思います。
仰角を変えないのならパノラマ撮影にも使えます。

★「バーティノフ・マスク」 BAHTINOV MASK:樋口

アルミをフライス加工して、金属製バーティノフ・マスクを製作しました。
色々なサイズがありますので、欲しい方はどうぞお持ち帰り下さい。


※春の合宿 満天星:中嶋

5月4日(水・祝日)に満天星にて
春合宿を行います。
例会の場では、5月3日(新月)に行う方向で決定しましたが、満天星さんに確認したところ
バリアフリー対応コテージが埋っていたため、5月4日(水)に変更します。

満天星のバリアフリー対応コテージは「ベテルギウス」の1棟でこれを確保しました。
今回は「ベテルギウス」・「シリウス」の2棟確保で20名まで宿泊できます。
「ベテルギウス」では、玄関スロープ、玄関引き戸、バリアフリートイレがあります。
満天星ロビー・プラネタリウム・観察デッキはスロープがあります。但し、ドームは
階段でしかあがれないとのことです。

で、春の合宿参加者を募集いたします。


※COSMOS会誌発行について:中嶋

長らく発行していなかった、金沢星の会の会誌を発行したいとと思います。
60周年記念号の前に、通常版COSMOSを発行します。
題材はフリーです。雑文やイラストでも結構です。ふるって原稿をお願い致します。
電子媒体でも紙媒体でも構いません。 出来ればE-Mail(中嶋宛)添付が希望ですが
ネット環境の無い方は、郵送でもかまいません。

原稿募集:締め切り5月24日
出来れば6月例会渡しでに出したいな〜ぁ、と、思っています。


★次回の例会

  4月10日(日)13:00  銀河の里キゴ山天体観察センター内レクチャールームにて

 4月の例会はキゴ山に戻ります。ご注意ください。 
 

これは、長さんが書かれた例会報告をベースに
ホームページ向けに山川が加工したものです
2011.3.14 

 

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